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Channel: 初心者の果樹栽培|庭植え鉢植えで大収穫
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グミの木種類

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ビックリグミ(ダイオウグミ)


グミは、小さくて赤い楕円形の実をつけ、多くが落葉性です。
中には常緑性のものもあり、こちらは耐寒性があまりないので、
育てる場所を選びます。

園芸品種で人気のビックリグミは、単品種での結実が難しいため、
受粉樹が必要になります。

グミであれば何でも受粉樹になるというわけでもないので、
グミにどのような種類があるかをご紹介します。


■グミの木種類


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・ビックリグミ(ダイオウグミ)
落葉性 収穫:6月下旬~7月中旬

実の大きさが2cmほどになるビックリグミは、
ダイオウグミとも呼ばれています。

ビックリグミ自体は、花粉が不完全なため、
たいていは受粉樹が必要になります。

あるいは、ジベレリン処理を行うことにより、実付きがよくなります。
実は渋味が少なく、大きさも2cm前後とグミの中では大きいです。

実が大きく味も良いため、
観賞用としても食用としても利用価値の高いグミです。


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・ナツグミ 
落葉性 収穫:5月下旬~6月中旬

夏に収穫期がくることから、夏グミと呼ばれています。
ビックリグミはこのナツグミの突然変異と言われています。

実の大きさは2cm弱と、ビックリグミより少し小さめです。
味は渋味があるため、生食よりも加工品を作る方がいいかもしれません。

ビックリグミの受粉樹として使われることの多いグミです。
*ナツグミ、トウグミは似ていますが、
葉を拡大鏡で見て鱗状毛だとナツグミ、
星状毛だとトウグミとされます。
しかし、私は見極めがつかないです。

・アキグミ 
落葉性 収穫:10月上旬~10月中旬

アキグミは、名前の通り秋に実が収穫できるグミです。
収穫は秋ですが、花が咲くのは春です。

実は1cm弱と小さく、他のグミが楕円形なのに対し、丸に近い形をしています。
ナツグミよりも渋味が強く、食べてもあまりおいしくはありません。

花付きも実付きも大変良いので、
秋になって赤い小さな実がたくさんぶら下がる姿はかわいらしく、
鑑賞価値が高いです。


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・ナワシログミ 
常緑性 収穫:5月中旬~6月上旬

寒くなっても落葉しない、常緑性のグミです。
秋に花が咲き、春に実を収穫します。

実を収穫する時期が、苗代を作る時期を重なるため、
この名前がつけられたとされています。

実は1.5cmほどの大きさで、枝にはトゲがあります。


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・ツルグミ 
常緑性 収穫:5月上旬~5月中旬

つる性といっても、途中から気根を出したり、
何かに絡みついたりするわけではなく、
大きな木などによりかかるようにして伸びていきます。

そこから長い枝(つる)を伸ばすため、
自生している場所では、
上から垂れ下がるようになっていることが多いです。

実は1.5cmほどと意外と大きいですが、
食べてもあまりおいしくないため、食用にはされないようです。

・セイヨウグミ 
落葉性 収穫:6月

実は少し小さめですが、とてもたくさんの実をつけます。
ビックリグミの受粉樹として使われることも多いです。

セイヨウグミの中には、大実セイヨウグミもあり、
こちらは通常のセイヨウグミよりも実が大きいため、
食用と観賞用、受粉樹用と用途が広いです。

*こちらに掲載しました写真は、
草花写真館さまの写真です。
植物写真の宝庫ですので、ぜひご覧になってください。

■参考
・グミの育て方 庭植え|ジベレリン処理で結実アップ!
・グミの育て方 鉢植え|美味で鑑賞用にも栽培♪
・グミ 剪定のコツ
・グミの実がつかないときは?
・ビックリグミ 実がつかない
・グミの木販売


スモモの実がならない理由は?

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スモモ、色がきれいに変わって行きます


スモモが大きく育ち、花が咲いたのに実がならない、
スモモの実が付かなかった理由は何でしょうか?


■スモモの実がならない理由は?

1.受粉ができていない
ニホンスモモはほとんどが自家不結実性です。
1本では結実せず、花が咲いても実がなりません。

花粉が多いサンタ・ローザと、
開花時期が近い大石早生やソルダムなどの組み合わせで、
近い位置に樹を植えると結実するはずです。

ウメやアンズなどでも構いません。
スモモは花にあまり蜂などの昆虫が寄ってきません。
実付きが悪い時は、人工授粉を行った方がよいでしょう。

2.開花時期の温度が低い
スモモの開花時期は3月~4月で、遅霜に合う可能性が高い季節です。
寒い地域では開花時期の遅い品種を選ぶか、
鉢植えにして霜に当たらないように管理します。


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花粉の多い授粉木を植えると良いです


3.前年のお礼肥が足りない
スモモは1つの節に3個の花芽が付きます。
その分、栄養分が必要になります。
スモモはもともと生理落果の多い果樹で、
花が咲いても50~70%が生理落果します。

結実時期に樹に残っている栄養分が足りないと、
生理落果はもっと多くなります。

予防するには、収穫後のお礼肥を充分与えることです。
お礼肥を与えることによって樹に貯蔵される栄養分が多くなり、
翌年の生理落果の量を減らすことができます。

4.土が肥えすぎている
土の肥料で、とくに窒素成分が多いと樹の発育がよくなり、
枝の発育に養分がとられて生理落果の原因になります。

樹がまだ若い時期から、
窒素成分を控えた元肥を与えるようにしましょう。

5.剪定をしすぎた
スモモは樹が大きく育つ品種です。
樹形を保つために若木の時から強めの剪定を行うと、
その分枝が多くなります。

枝が多いと、新梢や葉に養分がとられ、
幼果の生長時期に栄養が足りなくなります。
剪定は、間引き剪定を中心に行うようにしましょう。

6.日照時間が足りない
果実が育つ時期は6月で、日照時間が少ない傾向にありあます。
日照時間が少ないと、
光合成による養分精製が足りなくなって落果しやすくなります。

植える時は日当たりのよい場所を選び、
冬の剪定では込み入った枝を間引いて、
木の内側に日光が入りやすい状態にしましょう。

■参考
・スモモの育て方 庭植え|剪定と摘果がおいしい果実栽培のコツ
・スモモの育て方 鉢植え|花の季節は室内で栽培

スモモの種類

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スモモは、小さな桃の形をしています


桃と同じ品種だと思われがちですが、違う品種になります。
スモモは、バラ科サクラ属、桃は、バラ科モモ属です。

スモモにはたくさんの種類があり、
収穫時期や色・形、味わいにそれぞれ特徴があります。


■スモモの種類

・大石早生(おおいしわせ)
日本で最も多く栽培されている品種です。
真っ赤に熟し、果頂部が少し尖った、
桃を小さくしたような形をしています。

甘みはそれほど強くなく、酸味があり、果汁が多く、
さっぱりとしてジューシーな味わいです。

収穫時期は、6月中旬から7月中旬です。
スモモの中では最も早く結実します。

自家結実性ですが、1本ではあまり実付きが良くありません。
近くにサンタ・ローザを植えるとよく実がなるようになります。

・ソルダム
ソルダムは大石早生の次に日本で多く栽培されています。
緑色のスモモのイメージですが、完熟すると深い赤い色になります。

実は、完熟早生よりも大きめです。
甘みと酸味のバランスがよく、日持ちがよい果実です。

収穫時期は7月中旬からです。
自家結実性が弱いため、
近くにサンタ・ローザや大石早生などを植えます。


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スモモの花は上品な良い香りです


・サンタ・ローザ
日本のスモモとアメリカのスモモを交配してできた品種です。
実は鮮やかな赤色で大きく、酸味が強くて良い香りです。

収穫時期は7月中旬からです。
花粉が多い品種で、大石早生やソルダムの受粉樹としても最適です。

・紅りょうぜん
大石早生の交配種で、スモモとしては大きな果実です。

果汁が多く、実が柔らかで甘みが強く、
酸味もありとても良質の果実です。

収穫時期は7月の中旬です。
自家結実性が弱いためサンタ・ローザを近くに植えるとよいでしょう。

・太陽
太陽は大石早生とソルダムについて多く栽培されています。
実は大型で深い赤色です。

実は固めですが果汁は多く、
完熟すると酸味が抜けてとても甘い果実になります。

豊産性で病害虫に強く、初心者におすすめの品種です。

収穫時期は8月中旬から9月中旬になります。
自家結実性が弱いので、
サンタ・ローザを近くに植えるとよいでしょう。

■参考
・スモモの育て方 庭植え|剪定と摘果がおいしい果実栽培のコツ
・スモモの育て方 鉢植え|花の季節は室内で栽培
・スモモの実がならない理由は?

キンカンの肥料

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キンカンにはいつ、どのような肥料を?


[キンカンの肥料]


キンカンは木の大きさの割にたくさんの実をつける果樹です。
そのため、肥料不足になると生理落下が多くなったり、
残った実も思うように大きくならないことがあります。

与える肥料は時期によって少し変わります。
また、与える肥料のメーカーや株の育ち具合によって、
与える肥料の適量は変わります。

必要以上に肥料を与えてしまうと、肥料焼けを起こしてしまい、
根が傷んだり最悪は枯れてしまうこともあります。

肥料のパッケージの裏などに与える目安が記載されていますので、
よく確認しておきましょう。

もし不安な場合は、少量から試してみるようにします。
その時期の生長に合った肥料を与えることが重要ですので、
ぜひ参考にしてください。


■春肥 新芽や新しい根を動かす

春はそれまで休眠していた芽や根を動かし始める季節です。
芽や根を動かすためには、やはり養分が必要です。

春になり、きちんと芽や根が、
しっかりと育つために与える肥料が春肥です。

時期は3月下旬~4月中旬までの間です。
与える肥料は、できれば有機質のものがいいでしょう。

化成肥料であっても、ゆっくりと効果が出る緩効性のものを選びましょう。
最近では、柑橘の肥料や金柑の肥料、果樹の肥料などといった、
専用の肥料も便利です。

ただし、この時期は即効性の肥料よりも、
緩効性のものの方が効果的です。

使用する肥料がどのような効果のあるものかを、
必ず確認してから与えるようにしましょう。


■夏肥 株全体を育てる

春に新梢が伸び、花が咲きます。
キンカンは年に1回~3回、枝を伸ばしながら花を咲かせます。

温かいこの時期は、キンカンにとってはとても大忙しな時期です。
根と枝を伸ばし、葉を展開させ、花を咲かせて実をつけます。

株全体が生長し、実もつき始める時期でもあるので、
肥料切れにならないように与えるのが夏肥です。

時期は5月下旬~6月頃です。
この時期は根や枝や花や実と、養分が取り合いになっている状態です。

足りない養分を補うよう、
素早く効果の出る肥料を与える必要があります。
そのため、夏肥は即効性のある化成肥料を与えましょう。


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キンカンの花


■秋肥 着果した実や翌年の花芽を作る

余分な実を落とす生理落下も落ち着き、残った実が肥大する時期です。
また、秋には翌年に咲く花芽を作ります。

それが終わり、冬になり寒くなると、
落葉こそしないものの、ほとんど生育しない休眠時期となります。

夏の終わりから秋の間に実の肥大を促進し、
花芽の形成も促すのが秋肥です。

時期は暑さのおさまり始める9月~10月頃です。
冬になり、生育が止まると肥料は不要になります。

それまでの間に与えた肥料分を使い切るようにする必要があるため、
ここでは即効性のある化成肥料を与えましょう。


■葉の色が悪い時は

肥料を与えているにも関わらず、
生育期間中(5月~10月)の間に葉の色が薄くなることがあります。

水切れや過湿、病気などが思い当たらない場合は、
肥料切れのサインである可能性があります。

即効性のある液体肥料を、
規定通りか少し薄めに作り、水の代わりに与えます。

10日~2週間に1回くらいのペースで液体肥料を様子を見ながら与え、
葉色が戻ったら与えるのをやめます。

あくまでも補助としての肥料なので、
与えすぎには十分注意しましょう。

■参考
・キンカンの育て方 庭植え|3月上旬に剪定して栽培
・キンカンの育て方 鉢植え|品種選びと防寒対策で大収穫
・キンカンの種類は?
・キンカン 実が落ちる理由は?

ブドウの植え替えは?

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[ブドウの植え替えは?]


■ブドウの植え替え時期と回数

ブドウの植え替えを行うのは、
基本的には落葉期である11月~3月の間です。

それ以外の時期でも植え替えはできますが、
やはり落葉して休眠中である11月~3月に植え替えを行う方が、
株への負担が軽く済み、その後の生長が良いです。
また、この時期の植え替えであれば根を触ることもできます。

地植えで育てているものに関しては。
植え替えをわざわざ行う必要はありません。

鉢植えで育てている場合は、何年か同じ鉢で育てていると、
鉢の中が根でいっぱいになってしまいます。

根の生育が鈍ると、地上部の生育も鈍りますし、
花付きや実付きが悪くなるだけでなく、
全体的に元気がなくなり、枯れてしまうこともあります。

鉢植えで育てているのであれば、
少なくとも2年~3年に1回は植え替えるようにしましょう。


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■ブドウの植え替え方法

1. 苗を抜く
まず、今まで育てていた鉢から、
苗を傷めないように抜き取ります。

この時、支柱などをすでに設置している場合は、
先にとりはずしておくようにします。

2. 根鉢を手入れする
根鉢を手で丁寧にほぐします。
ほぐした後、次に植え付ける鉢の大きさに合わせて根を切ります。

それまで植えていた鉢いっぱいに根が育っている場合、
そのまま次の鉢に植え付けても、
すぐに根がいっぱいになることがあるためです。

また、古い根を切ることにより、
新しい根の発生を促すことができます。

根を切る目安は、新しく植え付ける鉢の上に根を広げた時、
鉢からはみ出た分を切るようにします。

3. 株を水につける
根を切った株は、鉢の準備ができるまで、
水を入れたバケツなどに入れておきます。

4. 鉢の準備
最初に植え付けた鉢からサイズを大きくしていき、
最終的には10号サイズの鉢に植え付けるようにします。

それ以降もさらに鉢を大きくしても良いのですが、
植え替えの作業が大変になってくるので、
10号くらいのサイズで止めるのがおすすめです。

鉢の底が隠れる程度に鉢底石を敷き、
その上から鉢の半分くらいが埋まるまで用土を入れます。
*用土は、水はけの良いものに植え替えます。
赤玉土(小)6:腐葉土3:川砂1の割合が良いです。

5. 苗の位置を調整する
用土の上に根を広げた状態で苗を置きます。
鉢の高さと苗の高さを確認し、用土を増減しながら位置を調整します。

6. 用土を足す
根が隠れる程度に用土を足し、根と用土がよく馴染むように、
垂直に指を入れてぎゅっと押し込みます。

7. 用土を落ち着かせる
鉢の縁から2cm~3cm下くらいまで用土を足したら、
鉢を軽く揺すって土を落ち着かせます。

8. 水やりする
最後に鉢底から水が出てくるまで、たっぷりと水を与えておきましょう。

この植え替え方法を行った場合、根を大きく触っているので、
植え付け後2週間ほどは明るい日陰~半日陰で養生させます。

その後、少しずつ日当たりの良い場所に移動させ、
日当たりの良い場所に慣れたら、通常と同じように育てます。


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植え替えは、できるだけ適期にします


■春過ぎに植え替えできる?

植え替えは、落葉期である11月~3月が本来の適期です。
何かの都合でその時期に植え替えができなかった上に、
生育期に入ってから植え替えが必要となった場合は、
適期でなくても植え替えをすることが可能です。

ただし、適期のように根を切るなどは、良くないです。
落葉期の間は、株は休眠状態になっています。

この時期であれば、根を切ったり触ったりしても、
株への負担が軽くて済みます。

ところが、すでに生育期に入っている状態で、
同じように根を触ってしまうと、株への負担が大きくなり、
最悪の場合は枯れてしまうこともあります。

根詰まりなどで適期外に植え替えをすることはできますが、
決して根を触らないようにし、
根鉢すら崩さないように注意が必要になります。

適期外での植え替えを行う場合は、
どちらかというと根が育つスペースを、
ただ広げてあげるだけというイメージです。

◎植え替え適期以外の植え替え手順
今まで育てていた鉢より一回り大きい鉢を用意し、
鉢底石を敷き、その上から用土を少し入れておきます。

今まで育てていた鉢から苗を抜き取ります。
この時、一番底になっている部分の根が、
鉢底石を抱き込んでしまっている場合があります。

その場合は、手で優しく鉢底石を取り除きますが、
無理に根をほぐすようなことはしないように注意しましょう。

鉢底石は無理には取り除かず、取れる分だけに止めておきます。
抜き取った株は、根鉢を崩さないように注意しながら、
新しい鉢に植え付けます。

植え付けた後は、水をたっぷりと与え、
2週間ほどは明るい日陰~半日陰で養生させておきましょう。

その後はだんだんと日当たりの良い場所に慣らしていき、
通常と同じ管理をします。

■参考
・ブドウの育て方 鉢植え|隔年収穫で大きく甘い実を栽培
・ブドウの育て方 庭植え1|新梢の伸び方に注意し収穫量を多く
◎ブドウ 鉢植えの育て方 図解

クランベリーの挿し木

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クランベリー増やしたいときは?


クランベリーを増やしたいときには、
梅雨時に挿し木をすると、割と容易に増やせます。

2月中旬~下旬に株分けで増やすこともできます。


■クランベリーの挿し木

1.クランベリーは挿し木できる?
クランベリーは湿地帯に育つ植物で、
暑さと乾燥に弱い植物です。

寒冷地以外で栽培する場合は、
乾燥対策や夏の管理など多少のコツが必要です。

しかし、挿し木は意外と簡単で、
他の植物に比べると成功率が高いです。

クランベリーは、発根率が70%と言われています。
また、クランベリーは過湿に強い植物です。

水分過多による失敗が少ないことも、
クランベリーの挿し木後の成功率の高さに貢献しています。

2.クランベリーの挿し木の方法
・挿し木に向いている時期
クランベリーの挿し木は、
6月の梅雨時期に行うと発根しやすいです。

・必要な道具
挿し木には、新しい用土を使いましょう。
用土は鹿沼土やパーライト、赤玉土が適しています。
容器は、駄温鉢や育苗箱を用意します。


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・挿し穂の用意
クランベリーのさし穂は今年伸びた枝を使用します。
元気のよい枝の先を切れ味の良いハサミで切り取り、
枝の下部の葉を取り除きます。


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・水上げ
水を入れたカップに挿し穂を入れ、1時間ほど水上げしておきます。
駄温鉢などの容器に用土を敷き、水を含ませておきます。


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・挿し穂を挿す
水上げした挿し穂を土に挿します。
土に挿す前に、ルートンなどの、
発根剤をつけるとより発根しやすくなります。

・管理の方法
挿し木を行った後は、乾燥しないように水を与え、
しばらくは日陰で管理します。

室内であれば窓際の日の当たるところでも構いません。
発根して来たら、少しずつ日当たりのよいところへ移動していきます。

3.挿し木が成功した後は?
クランベリーの挿し木が成功し、無事発根すると、
挿し穂から新しい葉が生えてきます。

触ってもぐらつかないくらいしっかりと根付いたら、
新しい鉢に植え替えて育てていきます。

クランベリーは酸性の土壌を好みます。
ピートモスを混ぜた用土を使って育てましょう。

■参考
・クランベリーの育て方 鉢植え|挿し木と株分けで増やしつつ栽培
・クランベリーの育て方 庭植え|酸性土壌で乾燥に注意して栽培

アンズの剪定方法は?

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アンズの枝が伸びるので剪定する?


アンズは剪定の時期や方法を間違うと実がならないことがあります。
正しいアンズの剪定方法はどのような方法なのでしょうか?


■アンズの剪定方法は?

1.アンズの性質
アンズは葉芽と花芽が別々で、新梢は葉芽から発生します。
アンズの花芽はずんぐりとした形をしています。

アンズの花芽は、前年の夏に新梢の根元に作られます。
春に新梢が伸びて根元に花芽が作られ、
冬を越して春に開花し、実をつけるというサイクルです。

アンズの花は葉が伸びる前に咲き、桜のように美しいものです。
花を楽しむのであれば、たくさん花が咲いている方が嬉しいです。

しかし、大きくて味の良いアンズの実を楽しむためには、
アンズの花は多すぎてはいけません。

アンズの剪定の方法は、
花を楽しむのか実を楽しむのかによって、
少し方法が違ってきます。

2.花を楽しむ剪定方法
アンズの花を美しく咲かせるためには、
葉がしっかりと茂り、栄養を蓄える必要があります。

夏になるとアンズの葉がたくさん茂ってきますが、
葉を落としすぎないようにします。


anzu013.jpg
実が美味しいですね


3.実を楽しむ剪定方法
アンズは10㎝程度の短い枝にたくさんの実がなります。

剪定は、短い枝をたくさん出させるようにします。

剪定時期は落葉時期の冬がよいでしょう。
勢いよく伸びた徒長枝を根元から切り落とします。

また、古い枝にも実が付きません。
3年以上たった古い枝は切り落としましょう。

4.アンズの仕立て方
アンズは高木に育ちます。

高くなりすぎてから先端を切り詰めると、樹を傷めてしまいます。
早くから、3~4m程度にとどめるように管理していくとよいでしょう。
仕立て方は、変則主幹形がむいています。


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模様木仕立て


5.鉢植えの剪定
アンズを鉢植えで育てるのであれば、樹の高さは鉢の3倍までにします。
高すぎると倒れやすくなるためです。

鉢と同じ高さで一度切り詰め、模様木仕立てにします。
その後は、徒長した枝や3年以上たった古い枝を切り落とす、
間引き剪定を落葉期に行います。

■参考
・アンズの育て方 庭植え|人工授粉で結実を確実に栽培
・アンズの育て方 鉢植え|剪定で収穫を増やす
・アンズ 実がならない

柑橘類の剪定 図解

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柑橘類の剪定は、とくに悩みます


[柑橘類の剪定 図解]


■柑橘類の剪定適期

柑橘類の剪定は2月~4月が適期です。
本来は2月~3月の剪定ですが、
芽が動きだしてから確認しつつ4月に剪定することも可能です。

柑橘類はある程度の葉が残った状態で、
冬を越し、春に新しい芽を伸ばします。

冬の間はほとんど休眠状態となり、生育はしていませんが、
春からは生育期間に入ります。

この生育期間に入った時に、できるだけ葉を残しておくことが、
充実した株作りと花芽作りに重要となります。

また生育期間の間であっても、細かく剪定する必要はありません。

すでに花が咲き、実のつくようになった成樹であれば、
剪定の適期に不要な枝を間引く剪定をする程度で充分です。


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購入したばかりのレモン


■柑橘類の剪定

苗を購入したばかりということであれば、
これから仕立てていくことになります。

柑橘類は植え付けから実をつけるようになるまで数年はかかります。
その間に、しっかりと樹形を作っていきましょう。

柑橘類の仕立て方には、開心自然形やスタンダード形、
模様木風仕立てなどがあります。

ここでは、もっとも基本的な、
開心自然形に仕立てる方法をご紹介します。

開心自然形は、基本的、一般的な樹形です。
柑橘類は割と放任にしていてもこの樹形になるのでおすすめです。

1年目:植え付けた後、
地際から20cm~40cmのところで主幹を切ります。


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2年目:一年間育てていると、枝が何本か出てきます。
その中で育ちのいいものを3本選び、それらを主枝とします。

主枝以外の短い枝などは、根元から切り落とします。
主枝とした3本の枝も、先から三分の一くらいのところで切ります。


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3年目:切り戻した主枝の先から、
また何本かの枝が出ているはずですので、
その中から次期主枝となる亜主枝を決めます。
*亜主枝は、主枝から伸びる骨格となる枝、
亜主枝から生える側枝に花芽をつけ果実をならせます。

亜主枝の生育に邪魔になるような枝は根元から切っておきます。
それぞれの枝を先から三分の一くらいのところで切ります。


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4年目以降:亜主枝を伸ばしながら、
不要な枝を間引き剪定していきます。

間引き剪定することにより、
株の中心にまで光や風が入るようになり、
花付きや実付きがよくなります。

また、3本の主枝のうちに、
2本を横に広げるように支柱に誘引していくと、
さらに株の中心まで光と風が入るようになります。

剪定の時期の頃には、すでに花芽が作られています。
すべての枝を切り戻してしまうと、
花芽ごと切り落としてしまうことになります。

育てている途中の亜主枝を除き、
他の枝は混みあっている部分や伸ばしている枝の、
邪魔になる不要な枝のみを付け根から切るようにします。

全ての枝先を切り戻さないように、注意しましょう。

主枝として何度も実をつけた枝は、
切り戻しを行わずに育てるため、
だんだんと枝が長くなってきてしまいます。

何年か経って枝が長くなりすぎたら、
それまで主枝として育てていた枝を付け根から切り落とし、
それまで亜主枝として育てた枝を新しい主枝として育てます。

その後、また新しく発生した枝の中から、
亜主枝を決めて育てていきます。

主枝と亜主枝を数年ごとに更新しながら育てます。


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コンパクトでもたくさん実らせる方法もあります


■柑橘類をコンパクトに仕立てるには?

大きくなってしまった株も、
手順をきちんと踏めば少しコンパクトにすることができます。

1.まずは、高さや広がりを縮める剪定をします。
主軸を好みの高さで思い切って切ります。
次に、横に長く伸びてしまっている枝を、好みの長さで切ります。

2.次に、古い枝や混みあっている部分の枝を根元から剪定します。
この時に、全体の1割~3割くらいの枝を減らすようにします。

3.残した枝の中で、30cm以上の長さがある枝のみ、
先端から三分の一を切り戻します。

この時、すべての枝を切り戻してしまうと、
すでに枝先にできている花芽もすべて切り落とすことになり、
その年の開花がほぼなくなる可能性があります。

また、葉数が極端に少なくなっていまい、
光合成がうまくいかなくなることがあるので、
切る枝と切らない枝をきっちりと分けておきましょう。

>>カンキツ果樹アーカイブ


パッションフルーツ 挿し木

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左の〇部分などが発根しやすいです


パッションフルーツも、挿し木で株を増やすことが可能です。
挿し木の時期は、十分に気温が上がって湿度の高い6月と、
暑さが少し落ち着き始める8月中旬~9月頃です。

どちらも挿し木に適した気温になりますが、
6月の方が挿し木をした後も、高温期が続き株が大きくなります。


■パッションフルーツ 挿し木

1.挿し穂を作る
挿し木をするためには、まず挿し穂を作る必要があります。
挿し穂は、パッションフルーツのつるから取ります。

先端の方とつるの途中と、どちらでも挿し木はできますが、
葉が硬くしっかりとしているつるの途中の方が、
先端の傷みが少ないのでおすすめです。

挿し穂は、節が2つついた状態で切り取ります。
先端に1つ、次の葉がついている部分がもう1つの節となります。
2つ目の節から5cm以上、挿す部分をつけて切り取りましょう。

2つ目についている葉と巻きつるは切り取り、
先端の葉は半分くらいの大きさに切ります。
挿し穂は株の状態と違い、根がありません。

大きな葉が何枚もついていると、
水分の蒸散が激しくなり、挿し穂が枯れてしまいます。

葉は必ず先端の1枚のみ残し、
残した葉も小さくしておくことがポイントです。

挿し穂ができたら、水を入れたコップなどに挿しておきましょう。
これを水上げといいますが、切った断面から水を吸い上げることで、
挿し穂を枯れにくくすることができます。

発根するまで水を交換しながらつけておいてもいいですが、
土に挿し木をする場合は、1時間ほど水上げをしておけば十分です。

2.挿し床
挿し木を水上げしている間に、挿し床を作っておきましょう。
ミニプランターや底穴をあけた発泡スチロールなどの大きな容器、
3号サイズのプラポットや底に穴をあけた紙コップでも大丈夫です。

用意した容器に、挿し木用の水はけのよい土を入れて湿らせておきます。
大きな容器を使う場合は、一度土を湿らせた後は乾燥まで時間がかかるので、
挿し床には土を使うのがおすすめです。

反対に、ポットや紙コップなどの小さな容器で1株ずつ挿し木をする場合は、
水苔を使う方が効率的です。

水苔はしっかりと水につけて戻し、絞ってから容器に詰めます。
水苔が長すぎる場合は、
少し短く切ってから使うと、挿し穂が挿しやすくなります。

3.挿し床に挿す
挿し床の準備ができたら、水上げした挿し穂を挿します。
土や水苔は必ずあらかじめ湿らせておきましょう。

特に水苔は、完全に乾いた状態のままだと、なかなか水を吸ってくれません。
十分に湿らせた状態で挿すようにしないと、すぐに乾燥してしまいます。

挿し木をした後は、強風の当たらない明るい日陰に置いて管理します。
用土や水苔が完全に乾かないように注意し、
乾きかけていると感じたら水を与えます。

発根するまでは、時期や環境によって差があり、
早ければ1週間ほどで発根します。

4.発根したら
発根し、節から新しい葉が伸びてきたら、鉢増しをしましょう。
鉢やプランターに、市販されている草花用培養土を入れ、そこに植え付けます。

水苔に挿し木をした場合は、そのまま鉢増しをするのは難しいため、
一度水苔から抜いて裸にしたものを、新しい容器に植え付けます。

鉢増ししたすぐ後は、明るい日陰で2週間~1か月ほど養生し、
その後は日当たりの良い場所で管理します。
その後は、親株と同じように管理しましょう。

■参考
パッションフルーツの育て方 庭植え|日照と排水を良く栽培
・パッションフルーツ 鉢植え|株の寿命は7年、更新して栽培

グミ 植え替えは?

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グミの実がなると嬉しいです


■グミ 植え替えは?

グミには、ナワシログミなどの常緑性のものと、
ナツグミやアキグミなどの落葉性のものとがあります。

常緑性と落葉性のものは、
冬の間に落葉するかどうか以外は、あまり性質は変わりません。

ただし、落葉するかしないかで、
植え替えの時期が少し違ってきます。

植え替えをする前に、
必ず育てているグミの品種を確認するようにします。

・常緑性のグミ
常緑性のグミの場合は、
芽が動き出す頃の3月~4月か6月頃が植え替えの適期となります。

常緑のものは、冬の間も葉が残っている状態なので、
休眠には入っていません。

ただし寒くなると生育がほとんど止まるため、
植え替えをした時に根が受けたダメージを、
回復することができない場合があります。

生育期に入る春であれば、植え替えをした時に、
多少根が傷んでしまったとしても、回復が早くなります。

・落葉性のグミ
落葉性のグミの場合は、
葉が落ちて休眠の状態になっている冬の間に植え替えを行います。

だいたい12月~3月頃が適期となりますが、
厳寒期は避けるようにしましょう。


gumi004.jpg
グミの花


■グミの植え替え方

グミの植え替え方は、特に難しいことはありません。
適期に、それまで育てていた鉢よりも、
一回りか二回り大きい鉢に植え替えます。

よく育つ土の性質が、常緑性と落葉性の品種とで少し違ってきます。

・常緑性のグミ
ナワシログミを代表とする常緑性のグミは、とても丈夫です。
肥沃な状態であれば、一度根付いた後は、
土が乾燥していても湿っていてもよく茂ります。

・落葉性のグミ
落葉性のグミも丈夫ですが、
常緑性のグミより、水はけが良い土を好みます。

水はけの良い土を好むといっても、乾燥を好むわけではありません。
あまりにも乾燥させてしまうと、弱ってしまう原因となるため、
乾燥させ過ぎることは避けましょう。

それでもやはり丈夫なので、落葉性のグミも、
根付いた後はよほどのことがない限り枯れはしません。

*用土は?
自作する場合は、中粒の赤玉土6、腐葉土3、
バーミキュライト1ぐらいをよく混ぜたものが良いでしょう。

初心者の方は、市販されている培養土が便利です。
とくに、各社から販売されている果樹用培養土を使うと安心です。

■参考
・グミの育て方 庭植え|ジベレリン処理で結実アップ!
・グミの育て方 鉢植え|美味で鑑賞用にも栽培♪
・グミ 剪定のコツ
・グミの実がつかないときは?
・ビックリグミ 実がつかない
・グミの木販売
・グミの木種類

カリン 種からの育て方

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カリンは、果実から採った種を育てることができます、
ただし、花が咲くまで8年くらいかかります(画像:季節の花300)


実が収穫できるまでは、10年以上かかると言われています。
発芽し育てば幸いという気持ちで試してみることをお勧めします。


[カリン 種からの育て方]


■種の採取

カリンの実から、スプーンなどを使って
種を傷つけないように、取り出します。

取り出した種は、果肉を取り除いて、水でよく洗います。
洗った後は、キッチンペーパーなどで軽く水分をふき取り、
種の表面を乾かしておきましょう。


■寒さに当てる

一定期間、種に寒さを体験させると、発芽させることができます。
これはカリンを含めた、バラ科の植物に多い性質です。

寒さを経験させる方法としては、2種類あります。

・冷蔵庫に入れる
タッパーやビニール袋など、ある程度密閉できる容器を準備します。
容器に、ココピートや土、水苔などを、湿らせて入れ、種を埋めます。

フタを閉め、4度を保てる場所(冷蔵庫など)に入れて春を待ちます。
寒さに当てるのは、だいたい1か月~2か月ほどです。

この方法をとることで、寒くない時期に種を手に入れた場合、
疑似的に冬を経験させることができます。

種は土の中と同じ環境に置く必要があるため、
種に光が当たらず、適度に湿り気を保てる状態を作るようにします。

・自然に任せる
鉢やポットに土を入れ、そこに種をまきます。
その状態で、冬の間戸外に置くと、自然に冬を経験することができます。

置いておくのは日向でも問題はありませんが、土が乾燥しやすいので、
土が乾いた時、水を与えて乾かないようにしましょう。
発芽までは湿り気が必要です。


karin (2).jpg
花が咲いたら、もうすぐです


■種まき

冷蔵していた種を、春になったら鉢にまいてみましょう。
時期は3月~4月頃で問題ありません。

カリンは暑さにあまり強くないので、
夏場は避けて種をまく方が無難です。

地植えで育てる場合、育てる場所に直接種をまくより、
ある程度まで育つまで、鉢植えで育てた方が管理が楽になります。

鉢は4号~5号でじゅうぶんです。
鉢の底には鉢底石を敷いて、水はけを良くしておきます。

市販されている種まき用土や草花用の培養土を使います。
1粒まいて絶対に発芽するとは限らないので、
1鉢に3粒~5粒くらい、種が重ならないようにまきましょう。

種が隠れるくらいに土をかぶせ、
土を湿らせるように水をたっぷりと与えておきます。
発芽するまでは、土があまり乾燥しないように注意します。


■育苗

環境によって発芽までの日数は変わります。
2週間~1か月で発芽する場合もあれば、
なかなか発芽しない場合もあります。

中には、1年か2年経って発芽したという例があります。
発芽するまでは、水分のみ与えるようにし肥料は与えません。

・間引き
複数の種が発芽した場合、途中で間引きを行います。
発芽してすぐに間引く必要はありません。

本葉が5枚以上くらいになったら、
育ちの良いものを残して、あとは間引きます。

間引いた分も、保険として別の鉢に植え替えておきます。

・肥料
1年目は、無理に追肥をする必要はありません。
2年目以降は、春と秋に追肥をしましょう。
生長速度などを見ながら追肥することで、バランスよく育ちます。


karin (1).jpg
良い香りの実ができますように


■鉢増し

1年育ててみて、鉢の底から根が見えてきた場合は、
12月~4月までの間に、一回りか二回り大きい鉢に植え替えます。

その時に使う用土は、市販されている培養土か、
赤玉土6と腐葉土4をよく混ぜたものが適しています。


■植え付け

丈が50cm以上に育ったら、定植しましょう。
11月~12月か、3月~4月が植え付けの適期です。

一般的に、地植えより鉢植えのほうが、結実までが早くなります。
植え付けた後の管理は、普通の苗木を植え付けた後の管理と同じです。

■参考
・マルメロとカリンの違いは?
・カリンの育て方 庭植え|剪定での切り戻しがポイント
・カリンの育て方 鉢植え|初夏に針金をかけて栽培
・カリンの食べ方は?

カリン 盆栽の育て方

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カリンは果樹として昔から人気のある木ですが、
盆栽でも楽しむことができます


小さな盆栽に、大きな実がついている姿も面白く、
カリンの樹皮もとても魅力的です。

年月が経つと、カリンの樹皮は鱗のようにはがれていくため、
独特の模様を出してくれるようになります。

また、春にはピンク色の花を咲かせるので、
1株で3度もおいしい盆栽となります。

根張りもよく、寒さに強く丈夫で、盆栽初心者の方にもお勧めです。


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花と木肌が美しいです


■カリン 盆栽の育て方

・栽培環境
風通しがよく、日当たりの良い場所で育てるようにします。
カリンは、もともと乾燥には強くありません。

盆栽となると土の容量が極端に少ないため、
乾燥を早める西日には当てないようにします。

耐寒性は強いのですが、寒風には当てないように注意します。

・植え付け・植え替え
植え付け・植え替えの適期は、
2月中旬~3月上旬か、9月中旬~10月中旬頃です。

その他の盆栽と、基本の植え付け方は同じです。
植え付けに使う用土は、赤玉土の単用が基本ですが、
赤玉土6と砂2と腐葉土2を合わせたものでも大丈夫です。

カリンは実と樹皮を楽しむ盆栽です。
どのような樹形に仕立てるとしても、
樹皮が美しく見える側を正面にして植え付けます。

カリンは根の生育が旺盛なため、
小さな鉢に植えている場合は、毎年植え替えるようにします。

少し大きな鉢に植えていても、2年に1回は植え替えるようにします。
植え替え時の根の整理は、思い切って行っても問題ありません。

・水やり
水切れしないよう、土の表面が乾いていたら、十分に水を与えます。
特に、結実した後に水切れを起こすと、実が大きく育たなかったり、
途中で落ちることがあるので、注意しましょう。

・肥料
2月と9月に、有機質の固形肥料を与えます。
窒素・リン酸・カリのうち、
リン酸とカリが少し多い肥料が良いです。

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小品盆栽 ミニ盆栽 カリン C)いよじ園 楽天市場店
いよじ園さまには、素敵な盆栽が多くあります


・剪定
・植え替え時の剪定
基本の剪定は、植え替えと同じタイミングで行います。
カリンは短枝に花芽がつくため、短枝を中心に残すようにします。

すでに花芽が確認できる枝は残すようにし、
前年に伸びた枝を2節~3節残して切ります。

下の方の枝は、3節~4節と、少し長めに残しておくと、
樹形が整いやすくなります。

その他、混み合っている部分の不要な枝などは、
付け根から切って整理するようにします。

・6月の剪定
6月頃、春に伸び始めた枝の生長が止まったら、また剪定を行います。
この時は、伸びた枝の先端を少し切り詰めておくようにします。

カリンは、幹の途中から発生する枝や、徒長枝が出やすいので、
もし見つけたら根本から切っておくようにします。

放っておくと、養分をとられてしまうだけでなく、
樹形も崩れ、風通しや日当たりが悪くなることがあります。

・摘果
カリンは実も見どころですが、
盆栽の場合、株に対してとても大きな実がつくことになります。

そのため、結実したものをすべて大きくしてしまうと、
株が疲れて樹勢が弱ることがあります。

小さな盆栽であれば、1個~2個、
大きな盆栽でも、4個くらいを目安に実を残すようにします。

結実した後、残す実を選び、他はすべて摘み取ります。
また、1か所に複数の実がついている場合は、
1つだけ残して、あとは摘果しておくようにしましょう。

■参考
・マルメロとカリンの違いは?
・カリンの育て方 庭植え|剪定での切り戻しがポイント
・カリンの育て方 鉢植え|初夏に針金をかけて栽培
・カリンの食べ方は?
・カリン 種からの育て方

佐藤錦の育て方

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ちょっと気難しい佐藤錦


[佐藤錦の育て方]


■暖地では育てにくい品種

サクランボの品種として人気のある佐藤錦ですが、
佐藤錦が好む温度は、年間平均気温が7度以上14度以下と言われます。

耐寒性はあるのですが、夏に涼しい気候を好むため、
暖地では栽培が難しいとされています。

暖地に植え付けたからといって、すぐに枯れるわけではありません。
佐藤錦は休眠から覚めるまで、
7度以下の低温に1450時間当たる必要があります。

暖地では、気温が下がるのが遅く、上がるのが早いため、
この1450時間に満たないことが多いのです。

他にも開花時期に高温になると、極端に開花が遅れたり早まったり、
生理障害を起こして結実しにくくなります。

開花しても不完全花で受粉できなかったり、
開花期が受粉木の開花と大幅にずれてしまい結実しにくいです。

佐藤錦は性質がデリケートな部分も多く、
万全の環境で育てる必要があるため、暖地には向かないのです。

暖地でどうしてもサクランボを育てたいという場合は、
暖地サクランボという品種があるので、そちらを検討してみましょう。

暖地サクランボの場合は、自家受粉が可能なので、受粉木は不要です。


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佐藤錦の花、授粉樹を育て、人工授粉をすれば結実が良くなります


■受粉木が必要

サクランボの多くの品種が自家受粉できないように、
佐藤錦も自家受粉できません。

そのため、受粉木として別品種のサクランボを育てる必要があります。
佐藤錦と相性が良い木は、
「ナポレオン」や「高砂」「香夏錦」などの品種です。

サクランボの木を2本も育てるのは難しい場合は、
佐藤錦のみを地植えにし、受粉木を鉢植えにして、
コンパクトに育てると、スペースを減らすことができます。

佐藤錦と受粉木の両方を鉢植えにして育てることも可能です。


■人工受粉をする

本来であれば、虫が受粉を手伝ってくれるのですが、
ベランダで育てているなどして、虫があまりいない環境の場合は、
自然に受粉するのが難しいことがあります。

佐藤錦と受粉木の花が咲いたら、
筆や綿棒などを使って、人工受粉をしましょう。

最も受粉率が高くなるのは、
水鳥の羽毛でできた毛ばたきを使うことです。

また、五分咲きの時期と、満開の時期と、
2回の人工受粉させることで、受粉率が上がります。

庭で育てていて、比較的虫の飛来が期待できる場所でも、
人工受粉をすることで、受粉が確実になります。


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サクランボの赤ちゃん


■病害虫や鳥から守る

佐藤錦はとても繊細なサクランボのため、
害虫に葉をかじられただけでも調子を崩すことがあります。

時期に合わせて、病害虫を防除の薬剤を使うと、かなり軽減できます。

また、実がついて熟す頃は、鳥などに狙われやすくなります。
できるだけ薬剤は使いたくないという場合は、

サクランボの木をネットでできた小屋などに入れたり、
不織布や防虫ネットをかぶせて防除するようにしましょう。

■参考
・サクランボの育て方 庭植え|仕立て方と剪定に気を配り栽培
・サクランボの育て方 鉢植え|おいしい実は隔年収穫で栽培
・サクランボ 肥料の時期は?

サクランボの誘引は?

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サクランボは、一般的に開心自然型や扇状型に仕立て、誘引します


[サクランボの誘引は?]


サクランボの木は、剪定や誘引などをせず、放任すると、
伸びたいだけ伸びて、どんどん大きくなってしまいます。

上へ上へ伸びてしまっては、手入れがしにくくなってしまいますし、
花が先端にしか咲かないなど、不都合が出てきます。

花や実を楽しむのであれば、剪定は不可欠な作業ですが、
それとともに必要なのが誘引の作業です。

誘引することで、以下のようなメリットがあります。


■サクランボの誘引のメリット

・上へ伸びようとする枝を平行にすることで、低く抑えられる
・剪定や花摘み、芽摘み、摘果などの作業がしやすくなる
・養分が枝全体に広がり、充実した花芽を作るようになる
・枝と枝との間に隙間ができ、日照が確保できる

この中でも、充実した花芽を作るのは、
サクランボの実を楽しむためには、とても大切なことです。

サクランボには頂芽優勢という性質があります。
これは上にある芽に養分が集まりやすくなる性質ということです。

枝が上に伸びやすいサクランボは、
頂芽優勢の性質のため、枝の先端の芽だけが充実してしまいます。

これを誘引して枝を平行にすることで、
枝についているすべての芽に、養分を回すことができるのです。

樹高がまだ低く、誘引しなくても管理に問題がなかったとしても、
できれば誘引して枝を平行して仕立てておきましょう。


sakuranbo12.jpg
果樹は水平誘引をするものが多いです


■誘引の道具

誘引をするためには、株の樹高や枝の太さによって、必要な道具が変わってきます。
まだ若い木であれば、枝も細いため、弱い力をかけるだけでも誘引できます。

ところが、成熟して何年も経っているサクランボの木であれば、
枝も太く強くなっているため、軽い力では誘引しきれないことがあります。

生長具合によって道具を使い分けることで、
枝の力に負けない誘引をすることができます。

・支柱
サクランボの木がまだ小さいうちや、鉢植えで育てている時に便利です。
太さも、細いものから太いものまであるので、ある程度までであれば対応できます。

支柱自体が枝の力に負けて折れる、ということはほとんどありませんが、
曲げている枝が戻ろうとする力がかかり、支柱が地面から抜けやすくなります。

長い間同じ場所に支柱を挿していると、
風などを受けて揺れたりして、差し込んでいる穴が少しずつ広がってきます。

穴が広がると、どうしても抜けやすくなるので、
穴が広がっていたら、土を寄せて固めるか、新しい場所に挿し直しましょう。

また、地面に斜めに挿して使いますが、
完全な平行の状態を作るのは難しいため、誘引後も、枝はやや上向きになります。

・杭
地面に打ち込んで、枝に結んだ紐を固定するためのものです。
杭は、それほど大きいものでなくて構いません。

少し平たい棒状の木片を地面に打ち込み、そこに紐を結ぶだけ構いません。
枝に結んだ紐を巻きつけられて、地面から抜けにくい状態を作れればいいのです。

木片では枝の力に負けて抜ける場合は、金属製の螺旋杭を使います。
螺旋杭とは、ビニールハウスの基礎などに使われる資材で、
名前の通り金属がらせん状に曲げられている杭です。

らせん状になっている部分を土に差し込むことで、
真上に引っ張る力に対して、かなり強くなります。
他にも、テントを留めておくペグという道具も使えます。

・テープ、紐
支柱と枝を留めたり、枝に結んで杭とつなぐために使います。
テープは普通の粘着テープではなく、誘引用の紙テープを使うと、
枝にも優しいのでおすすめです。


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収穫量が格段に良くなるので試してみてください


■誘引する時の注意点

テープや紐で枝を結ぶ時は、
サクランボの芽に干渉しないように注意します。
花芽のある部分に紐などがすれると、芽を傷めてしまい、芽が落ちることがあります。

芽のある部分から少しずらして使うようにしましょう。
また、紐やテープをきつく締めすぎると、枝が思うように太れなくなります。

紐の部分だけくびれたようになり、
その部分の養分や水分を通す管も細くなってしまいます。

その後のサクランボの生育に影響することもあるので、誘引する時は、
少しゆとりがあるように結ぶようにしましょう。


■参考
・サクランボの育て方 庭植え|仕立て方と剪定に気を配り栽培
・サクランボの育て方 鉢植え|おいしい実は隔年収穫で栽培
・サクランボ 肥料の時期は?
・佐藤錦の育て方

キンカン 種の育て方

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キンカンを食べたら種から育ててみませんか? 


■キンカン 種の育て方

キンカンを食べた時、種なしの品種でなければ中に種が入っています。
この種を土に播き、キンカンを種から育てることは可能です。

少し時間はかかりますが、実をつけさせるのも夢ではありません。
ある程度まで育った後は、通常の株と同じ管理方法で育てることができます。
通常、7~10年くらいで結実します。

・種の採取
キンカンを生で食べた後、種を傷つけないように取り出します。
生の状態のものを包丁で切って取りだしても良いですが、
キンカンは実が小さく、包丁などで半分に切ってしまうと、
種まで切れてしまうことがあります。

できれば生食をして、口に残った種を取り出す方が、傷が少なくて済みます。
また、甘露煮など火を通してしまったキンカンの種は、
いくら形が残っていても使えません。

必ず生のキンカンから取り出すようにします。

取り出した種のキンカンは、表面のぬめりをとるようによく水洗いをします。
水洗いをした後は、キッチンペーパーなどで軽く表面の水気をふき取り、
後は陰干しをして乾燥させます。

キンカンが旬の時期と、種播きの適期にずれがあるので、
採取した種をすぐに播けない場合が多いです。

その場合は、乾燥させた種を封筒などの通気性の良い袋に入れ、
冷暗所で保管しておきます。


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この種からキンカンが実ります


・容器
種を播く時に使う容器は、3号~5号のプラスチック製のポットや、
同じ号数くらいの素焼き鉢やプラスチック製の鉢を使います。

浅い容器を使うと、根がすぐに底から出てしまいますし、
深いものだと発芽後に過湿になりやすくなるので、
一般的な深さのものを選ぶようにします。

・用土
市販されている種播き用の用土や、
バーミキュライトや小粒の赤玉土100%に種を播いても構いません。

一番簡単なのは、市販されている培養土を使うことです。
専用の土を使わないと発芽率が著しく落ちるというわけでもないので、
自宅で余ってる培養土があれば、それを使っても良いです。

・種播き
キンカンは寒さに弱く、寒い時期には発芽しません。
そのため、種播きの適期は3月~5月頃です。

用意した容器に種を播きますが、鉢を使う場合は底に鉢底石を敷いておきます。
その上から用土を8分目~9分目くらいまで入れます。

1つの容器に1粒~3粒の種を播いて土をかぶせたら、
全体が湿るように、じゅうぶん水を与えておきましょう。

・栽培環境
できるだけ日当たりの良い場所に置くようにします。
春に種を播いて発芽し、最初の冬になったら室内に取り込みます。

キンカンは少し寒さに弱く、発芽して2年目までは、
まだまだ株も小さく弱いので、寒さには要注意です。

霜が降りる頃になったら、室内に取り込みましょう。

暑さには比較的強いですが、まだ小さいうちは容器も小さく、
一日中光の当たる場所だと、すぐに土が乾燥してしまい、
水やりが1日1回では間に合わなくなってしまうことがあります。

その場合は、午後から明るい日陰になる半日陰の場所に置いて管理します。

・水やり
発芽するまでは、用土をあまり乾かないように注意します。
発芽した後は、土の表面が乾いたら水をたっぷり与えるようにします。

まだ小さい容器で育てているうちは、土の容量も少なく、乾きやすくなっています。
水切れを起こさないように注意しましょう。

・肥料
ある程度大きくなるまでは、追肥の必要はありません。
実がつくようになるまでは、3月~10月の生育期の間に、
緩効性の肥料を与えておけば十分です。

緩効性の肥料は、粒状のものでもOKですが、
玉状になっているものが、扱いやすく与え過ぎずに便利です。

肥料の種類にもよりますが、
だいたい1ヶ月~2ヶ月に1回くらいのペースで与えます。

肥料の成分は、窒素が多いものを与えていると、
枝葉ばかりが茂ってしまったり、害虫がつきやすくなったりとよくありません。
窒素・リン酸・カリが同等のものか、リン酸が少し多めのものが良いでしょう。


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花が咲くまで育ったら、もう実が収穫できるでしょう


・植え替え
育てている容器が小さくなり、容器の中で根がいっぱいになったら、
一回りか二回り大きい鉢に植え替えましょう。

容器の底から根が見えてきたり、土の表面に根が見えるようになってきたら、
根がいっぱいになっているサインですので植え替えます。
植え替えの時期は、3月~4月頃が適期です。

・冬越し
キンカンは寒さに弱いので、冬は室内に入れて管理しましょう。
室内でも、できるだけ日当たりの良い場所に置いて、よく日光浴させましょう。

冷たい風に吹かれたり、寒さに当たると、葉が落ちてしまうことがあります。
株が小さいほど、落葉によるストレスが大きくなり、枯れることが多くなります。
霜が降りる前に、必ず室内に取り入れるようにしましょう。


■病害虫

カイガラムシやハダニ、アゲハの幼虫などがつくことがあります。
特にアゲハの幼虫は、発見が遅れると葉を全部食べられ、
丸裸になってしまうことがあるので、春~秋にかけては注意が必要です。

■参考
・キンカンの育て方 庭植え|3月上旬に剪定して栽培
・キンカンの育て方 鉢植え|品種選びと防寒対策で大収穫
・キンカンの種類は?
・キンカン 実が落ちる理由は?
・キンカンの肥料


キンカン 植え替え時期

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鉢植えのキンカンは、2年に1回は植え替えます


■キンカン 植え替え時期

キンカンは、寒さに弱いものが多い柑橘類の中では、比較的寒さに強い方です。
そのため、暖地であれば秋に植え替えを行うことができる場合もあります。

ただし、暖かくなり始めた春に植え替えを行った方が、
その後に生育期を迎えて、しっかり根を張った状態で寒い冬に入るので安心です。

しっかりと根が張る前の状態だと、耐寒性が低いのです。
その時期に寒さに当たると、突然枯れることがあるため、
できれば春に植え替えた方が良いでしょう。

植え替えを行う時期は、少し暖かさが感じられる3月下旬~4月中旬頃です。
花付きや実付きを期待しないのであれば、6月頃まで植え替えは可能です。

・鉢植えの場合
キンカンは細かい根がよく発生するため、
鉢植えにしている場合は2年に1回は植え替えが必要になります。

植え替える時は、根鉢をほとんど触らず、
鉢のサイズを大きくする鉢増しが基本となります。

ある程度大きく育ち、これ以上鉢を大きくしたくない場合は、
根を整理して同じサイズの鉢に植え替えることもできます。

ただし、根を整理した分、回復に時間がかかります。
すでに開花・結実する株だった場合、回復に時間がかかるため、
その年の開花・結実が期待できない場合があります。


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地植えの移植は、根回しをしておこないます植え替えます


・地植えの場合
地植えにしているキンカンの植え替え(移植)も、
適期は3月下旬~4月中旬頃となります。

鉢植えにしているキンカンよりも、
根が広く張っている場合もあるため、根の処理は注意して行います。

地植えのキンカンを植え替え(移植)する場合、
掘り上げてすぐに移動というわけにはいきません。

根回しという作業を行ってからになるため、
準備に半年~1年ほどかかります。
*根回しとは、樹木の植え替え後に根の活着を良好にするために、
1~2年前に数本の根を切り取り、細い根の発生させることです。

■キンカンを植え替える時の注意点
1. 寒さを過ぎた3月下旬以降に植え替えを行う
2. 植え替え後はすぐに追肥をしない
3. 根を整理した時は、必ず地上部も剪定を行い上下のバランスをとる
4. 根付くまでは支柱を立てて倒れないようにする 

■参考
・キンカンの育て方 庭植え|3月上旬に剪定して栽培
・キンカンの育て方 鉢植え|品種選びと防寒対策で大収穫
・キンカンの種類は?
・キンカン 実が落ちる理由は?
・キンカンの肥料
・キンカン 種の育て方

カリン 種からの育て方

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karin300004.jpg
カリンは、果実から採った種を育てることができます、
ただし、花が咲くまで8年くらいかかります(画像:季節の花300)


実が収穫できるまでは、10年以上かかると言われています。
発芽し育てば幸いという気持ちで試してみることをお勧めします。


[カリン 種からの育て方]


■種の採取

カリンの実から、スプーンなどを使って
種を傷つけないように、取り出します。

取り出した種は、果肉を取り除いて、水でよく洗います。
洗った後は、キッチンペーパーなどで軽く水分をふき取り、
種の表面を乾かしておきましょう。


■寒さに当てる

一定期間、種に寒さを体験させると、発芽させることができます。
これはカリンを含めた、バラ科の植物に多い性質です。

寒さを経験させる方法としては、2種類あります。

・冷蔵庫に入れる
タッパーやビニール袋など、ある程度密閉できる容器を準備します。
容器に、ココピートや土、水苔などを、湿らせて入れ、種を埋めます。

フタを閉め、4度を保てる場所(冷蔵庫など)に入れて春を待ちます。
寒さに当てるのは、だいたい1か月~2か月ほどです。

この方法をとることで、寒くない時期に種を手に入れた場合、
疑似的に冬を経験させることができます。

種は土の中と同じ環境に置く必要があるため、
種に光が当たらず、適度に湿り気を保てる状態を作るようにします。

・自然に任せる
鉢やポットに土を入れ、そこに種をまきます。
その状態で、冬の間戸外に置くと、自然に冬を経験することができます。

置いておくのは日向でも問題はありませんが、土が乾燥しやすいので、
土が乾いた時、水を与えて乾かないようにしましょう。
発芽までは湿り気が必要です。


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花が咲いたら、もうすぐです


■種まき

冷蔵していた種を、春になったら鉢にまいてみましょう。
時期は3月~4月頃で問題ありません。

カリンは暑さにあまり強くないので、
夏場は避けて種をまく方が無難です。

地植えで育てる場合、育てる場所に直接種をまくより、
ある程度まで育つまで、鉢植えで育てた方が管理が楽になります。

鉢は4号~5号でじゅうぶんです。
鉢の底には鉢底石を敷いて、水はけを良くしておきます。

市販されている種まき用土や草花用の培養土を使います。
1粒まいて絶対に発芽するとは限らないので、
1鉢に3粒~5粒くらい、種が重ならないようにまきましょう。

種が隠れるくらいに土をかぶせ、
土を湿らせるように水をたっぷりと与えておきます。
発芽するまでは、土があまり乾燥しないように注意します。


■育苗

環境によって発芽までの日数は変わります。
2週間~1か月で発芽する場合もあれば、
なかなか発芽しない場合もあります。

中には、1年か2年経って発芽したという例があります。
発芽するまでは、水分のみ与えるようにし肥料は与えません。

・間引き
複数の種が発芽した場合、途中で間引きを行います。
発芽してすぐに間引く必要はありません。

本葉が5枚以上くらいになったら、
育ちの良いものを残して、あとは間引きます。

間引いた分も、保険として別の鉢に植え替えておきます。

・肥料
1年目は、無理に追肥をする必要はありません。
2年目以降は、春と秋に追肥をしましょう。
生長速度などを見ながら追肥することで、バランスよく育ちます。


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良い香りの実ができますように


■鉢増し

1年育ててみて、鉢の底から根が見えてきた場合は、
12月~4月までの間に、一回りか二回り大きい鉢に植え替えます。

その時に使う用土は、市販されている培養土か、
赤玉土6と腐葉土4をよく混ぜたものが適しています。


■植え付け

丈が50cm以上に育ったら、定植しましょう。
11月~12月か、3月~4月が植え付けの適期です。

一般的に、地植えより鉢植えのほうが、結実までが早くなります。
植え付けた後の管理は、普通の苗木を植え付けた後の管理と同じです。

■参考
・マルメロとカリンの違いは?
・カリンの育て方 庭植え|剪定での切り戻しがポイント
・カリンの育て方 鉢植え|初夏に針金をかけて栽培
・カリンの食べ方は?

カリン 盆栽の育て方

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カリンは果樹として昔から人気のある木ですが、
盆栽でも楽しむことができます


小さな盆栽に、大きな実がついている姿も面白く、
カリンの樹皮もとても魅力的です。

年月が経つと、カリンの樹皮は鱗のようにはがれていくため、
独特の模様を出してくれるようになります。

また、春にはピンク色の花を咲かせるので、
1株で3度もおいしい盆栽となります。

根張りもよく、寒さに強く丈夫で、盆栽初心者の方にもお勧めです。


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花と木肌が美しいです


■カリン 盆栽の育て方

・栽培環境
風通しがよく、日当たりの良い場所で育てるようにします。
カリンは、もともと乾燥には強くありません。

盆栽となると土の容量が極端に少ないため、
乾燥を早める西日には当てないようにします。

耐寒性は強いのですが、寒風には当てないように注意します。

・植え付け・植え替え
植え付け・植え替えの適期は、
2月中旬~3月上旬か、9月中旬~10月中旬頃です。

その他の盆栽と、基本の植え付け方は同じです。
植え付けに使う用土は、赤玉土の単用が基本ですが、
赤玉土6と砂2と腐葉土2を合わせたものでも大丈夫です。

カリンは実と樹皮を楽しむ盆栽です。
どのような樹形に仕立てるとしても、
樹皮が美しく見える側を正面にして植え付けます。

カリンは根の生育が旺盛なため、
小さな鉢に植えている場合は、毎年植え替えるようにします。

少し大きな鉢に植えていても、2年に1回は植え替えるようにします。
植え替え時の根の整理は、思い切って行っても問題ありません。

・水やり
水切れしないよう、土の表面が乾いていたら、十分に水を与えます。
特に、結実した後に水切れを起こすと、実が大きく育たなかったり、
途中で落ちることがあるので、注意しましょう。

・肥料
2月と9月に、有機質の固形肥料を与えます。
窒素・リン酸・カリのうち、
リン酸とカリが少し多い肥料が良いです。

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小品盆栽 ミニ盆栽 カリン C)いよじ園 楽天市場店
いよじ園さまには、素敵な盆栽が多くあります


・剪定
・植え替え時の剪定
基本の剪定は、植え替えと同じタイミングで行います。
カリンは短枝に花芽がつくため、短枝を中心に残すようにします。

すでに花芽が確認できる枝は残すようにし、
前年に伸びた枝を2節~3節残して切ります。

下の方の枝は、3節~4節と、少し長めに残しておくと、
樹形が整いやすくなります。

その他、混み合っている部分の不要な枝などは、
付け根から切って整理するようにします。

・6月の剪定
6月頃、春に伸び始めた枝の生長が止まったら、また剪定を行います。
この時は、伸びた枝の先端を少し切り詰めておくようにします。

カリンは、幹の途中から発生する枝や、徒長枝が出やすいので、
もし見つけたら根本から切っておくようにします。

放っておくと、養分をとられてしまうだけでなく、
樹形も崩れ、風通しや日当たりが悪くなることがあります。

・摘果
カリンは実も見どころですが、
盆栽の場合、株に対してとても大きな実がつくことになります。

そのため、結実したものをすべて大きくしてしまうと、
株が疲れて樹勢が弱ることがあります。

小さな盆栽であれば、1個~2個、
大きな盆栽でも、4個くらいを目安に実を残すようにします。

結実した後、残す実を選び、他はすべて摘み取ります。
また、1か所に複数の実がついている場合は、
1つだけ残して、あとは摘果しておくようにしましょう。

■参考
・マルメロとカリンの違いは?
・カリンの育て方 庭植え|剪定での切り戻しがポイント
・カリンの育て方 鉢植え|初夏に針金をかけて栽培
・カリンの食べ方は?
・カリン 種からの育て方

佐藤錦の育て方

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ちょっと気難しい佐藤錦


[佐藤錦の育て方]


■暖地では育てにくい品種

サクランボの品種として人気のある佐藤錦ですが、
佐藤錦が好む温度は、年間平均気温が7度以上14度以下と言われます。

耐寒性はあるのですが、夏に涼しい気候を好むため、
暖地では栽培が難しいとされています。

暖地に植え付けたからといって、すぐに枯れるわけではありません。
佐藤錦は休眠から覚めるまで、
7度以下の低温に1450時間当たる必要があります。

暖地では、気温が下がるのが遅く、上がるのが早いため、
この1450時間に満たないことが多いのです。

他にも開花時期に高温になると、極端に開花が遅れたり早まったり、
生理障害を起こして結実しにくくなります。

開花しても不完全花で受粉できなかったり、
開花期が受粉木の開花と大幅にずれてしまい結実しにくいです。

佐藤錦は性質がデリケートな部分も多く、
万全の環境で育てる必要があるため、暖地には向かないのです。

暖地でどうしてもサクランボを育てたいという場合は、
暖地サクランボという品種があるので、そちらを検討してみましょう。

暖地サクランボの場合は、自家受粉が可能なので、受粉木は不要です。


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佐藤錦の花、授粉樹を育て、人工授粉をすれば結実が良くなります


■受粉木が必要

サクランボの多くの品種が自家受粉できないように、
佐藤錦も自家受粉できません。

そのため、受粉木として別品種のサクランボを育てる必要があります。
佐藤錦と相性が良い木は、
「ナポレオン」や「高砂」「香夏錦」などの品種です。

サクランボの木を2本も育てるのは難しい場合は、
佐藤錦のみを地植えにし、受粉木を鉢植えにして、
コンパクトに育てると、スペースを減らすことができます。

佐藤錦と受粉木の両方を鉢植えにして育てることも可能です。


■人工受粉をする

本来であれば、虫が受粉を手伝ってくれるのですが、
ベランダで育てているなどして、虫があまりいない環境の場合は、
自然に受粉するのが難しいことがあります。

佐藤錦と受粉木の花が咲いたら、
筆や綿棒などを使って、人工受粉をしましょう。

最も受粉率が高くなるのは、
水鳥の羽毛でできた毛ばたきを使うことです。

また、五分咲きの時期と、満開の時期と、
2回の人工受粉させることで、受粉率が上がります。

庭で育てていて、比較的虫の飛来が期待できる場所でも、
人工受粉をすることで、受粉が確実になります。


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サクランボの赤ちゃん


■病害虫や鳥から守る

佐藤錦はとても繊細なサクランボのため、
害虫に葉をかじられただけでも調子を崩すことがあります。

時期に合わせて、病害虫を防除の薬剤を使うと、かなり軽減できます。

また、実がついて熟す頃は、鳥などに狙われやすくなります。
できるだけ薬剤は使いたくないという場合は、

サクランボの木をネットでできた小屋などに入れたり、
不織布や防虫ネットをかぶせて防除するようにしましょう。

■参考
・サクランボの育て方 庭植え|仕立て方と剪定に気を配り栽培
・サクランボの育て方 鉢植え|おいしい実は隔年収穫で栽培
・サクランボ 肥料の時期は?

サクランボの誘引は?

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サクランボは、一般的に開心自然型や扇状型に仕立て、誘引します


[サクランボの誘引は?]


サクランボの木は、剪定や誘引などをせず、放任すると、
伸びたいだけ伸びて、どんどん大きくなってしまいます。

上へ上へ伸びてしまっては、手入れがしにくくなってしまいますし、
花が先端にしか咲かないなど、不都合が出てきます。

花や実を楽しむのであれば、剪定は不可欠な作業ですが、
それとともに必要なのが誘引の作業です。

誘引することで、以下のようなメリットがあります。


■サクランボの誘引のメリット

・上へ伸びようとする枝を平行にすることで、低く抑えられる
・剪定や花摘み、芽摘み、摘果などの作業がしやすくなる
・養分が枝全体に広がり、充実した花芽を作るようになる
・枝と枝との間に隙間ができ、日照が確保できる

この中でも、充実した花芽を作るのは、
サクランボの実を楽しむためには、とても大切なことです。

サクランボには頂芽優勢という性質があります。
これは上にある芽に養分が集まりやすくなる性質ということです。

枝が上に伸びやすいサクランボは、
頂芽優勢の性質のため、枝の先端の芽だけが充実してしまいます。

これを誘引して枝を平行にすることで、
枝についているすべての芽に、養分を回すことができるのです。

樹高がまだ低く、誘引しなくても管理に問題がなかったとしても、
できれば誘引して枝を平行して仕立てておきましょう。


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果樹は水平誘引をするものが多いです


■誘引の道具

誘引をするためには、株の樹高や枝の太さによって、必要な道具が変わってきます。
まだ若い木であれば、枝も細いため、弱い力をかけるだけでも誘引できます。

ところが、成熟して何年も経っているサクランボの木であれば、
枝も太く強くなっているため、軽い力では誘引しきれないことがあります。

生長具合によって道具を使い分けることで、
枝の力に負けない誘引をすることができます。

・支柱
サクランボの木がまだ小さいうちや、鉢植えで育てている時に便利です。
太さも、細いものから太いものまであるので、ある程度までであれば対応できます。

支柱自体が枝の力に負けて折れる、ということはほとんどありませんが、
曲げている枝が戻ろうとする力がかかり、支柱が地面から抜けやすくなります。

長い間同じ場所に支柱を挿していると、
風などを受けて揺れたりして、差し込んでいる穴が少しずつ広がってきます。

穴が広がると、どうしても抜けやすくなるので、
穴が広がっていたら、土を寄せて固めるか、新しい場所に挿し直しましょう。

また、地面に斜めに挿して使いますが、
完全な平行の状態を作るのは難しいため、誘引後も、枝はやや上向きになります。

・杭
地面に打ち込んで、枝に結んだ紐を固定するためのものです。
杭は、それほど大きいものでなくて構いません。

少し平たい棒状の木片を地面に打ち込み、そこに紐を結ぶだけ構いません。
枝に結んだ紐を巻きつけられて、地面から抜けにくい状態を作れればいいのです。

木片では枝の力に負けて抜ける場合は、金属製の螺旋杭を使います。
螺旋杭とは、ビニールハウスの基礎などに使われる資材で、
名前の通り金属がらせん状に曲げられている杭です。

らせん状になっている部分を土に差し込むことで、
真上に引っ張る力に対して、かなり強くなります。
他にも、テントを留めておくペグという道具も使えます。

・テープ、紐
支柱と枝を留めたり、枝に結んで杭とつなぐために使います。
テープは普通の粘着テープではなく、誘引用の紙テープを使うと、
枝にも優しいのでおすすめです。


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収穫量が格段に良くなるので試してみてください


■誘引する時の注意点

テープや紐で枝を結ぶ時は、
サクランボの芽に干渉しないように注意します。
花芽のある部分に紐などがすれると、芽を傷めてしまい、芽が落ちることがあります。

芽のある部分から少しずらして使うようにしましょう。
また、紐やテープをきつく締めすぎると、枝が思うように太れなくなります。

紐の部分だけくびれたようになり、
その部分の養分や水分を通す管も細くなってしまいます。

その後のサクランボの生育に影響することもあるので、誘引する時は、
少しゆとりがあるように結ぶようにしましょう。


■参考
・サクランボの育て方 庭植え|仕立て方と剪定に気を配り栽培
・サクランボの育て方 鉢植え|おいしい実は隔年収穫で栽培
・サクランボ 肥料の時期は?
・佐藤錦の育て方

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