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Channel: 初心者の果樹栽培|庭植え鉢植えで大収穫
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マルメロの育て方 鉢植え|品種選定で人工授粉なしでも結実

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マルメロの果実


マルメロの実はよい香りがするので、
室内に飾ると部屋がさわやかな香りにつつまれます。
また、花も美しいので、観賞用の鉢植えに向いている果樹です。

マルメロは自分の果実だけでは実をつけにくいですが、
スミルナなどの品種では、1本でも結実します。
ただし、他の種類のマルメロの花粉を、
人工授粉してあげたほうが、よく実がなります。


[マルメロ 鉢植え育て方]

植え付け時期場所

植え付け管理
3月に、水はけのよい土で植えつけます。
赤玉土(小)5:腐葉土3:川砂1の割合で混ぜた用土か、
市販の培養土を使用するとよいでしょう。
植え付けたら鉢と同じ高さで剪定します。

冷涼で乾燥した気候を好むので、夏は日よけをします。

マルメロは自分の花粉だけでは実をつけにくいので、
収穫を確実にしたいなら、
他の品種の花粉で人工授粉をする必要があります。

実がなるようになったら、2~3年ごとに植え替えます。


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マルメロの花


仕立て方剪定から収穫まで

・仕立て方
主幹形が一般的です。
樹高は鉢の高さの2.5~3倍になるように仕立てます。

・剪定
前の年に伸びた新しい枝の先端を1/3ほど切り詰めます。
新梢を切り詰めることで、実をならせる短果枝を多く出させます。

枝が混み過ぎないように、混んだ部分は元から取り除きます。

・水やり
土の表面が乾燥したら、たっぷりと水を与えます。

・施肥
3月に、固形の有機質肥料を3~4粒施します。

摘蕾摘果
1株に2~3果となるように、
小さい実や虫害にあった実を摘果します。


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マルメロのシャーベット

>>マルメロの苗を見てみる


マルメロとカリンの違いは?

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マルメロの花


Cydonia oblonga (2).jpg
マルメロの果実


マルメロは中央アジアが原産のバラ科の耐寒性落葉果樹です。
ナシ亜科に属している、西洋ナシやリンゴやボケなどは、
近縁にあります。

黄橙色の果実は、甘酸っぱさと芳香が持ち味で人気があります。
生食としてそのまま食べずに、
加工した方がマルメロの良さを楽しめます。

ジャムやジュースや果実酒のほか、
さまざまな加工品を味わうのもよいものです。

寒さや暑さにも強く丈夫なため、家庭栽培にも好まれます。
木の姿や実は、カリンとよく似ていますがマルメロ属1種のみです。


■マルメロとカリンの違い

1.混同されている場合が多い
マルメロとカリンは同じ仲間なので、
一部の地方ではマルメロをカリンと呼ぶところもあります。

とくに長野県ではマルメロの栽培が多く、
カリンと呼ぶため混同されてしまっているのが現状です。

店頭でも違いを区別せずに販売されているので、
苗木を見ただけでは判断しにくいでしょう。

2.果実で見分ける方法
果実の外見で見分けるには、
表面に綿毛のようなものがあるかないかで見分けます。

マルメロの果実は、登熟するまで細かい毛で覆われています。
一方カリンの肌はつるっとしています。

果実の形にも違いがあります。
マルメロは洋ナシのような形をしており、
カリンは楕円形をしています。

3.葉と花で見分ける方法
マルメロとカリンは、葉や花にも違いがあります。
葉の縁を注意深く観察しましょう。

マルメロの葉には、細かいギザギザがあり、
葉の裏に白い毛が生えています。

花にも違いがあり、
マルメロは白~薄紅色の丸みをおびた、
花びらをもっています。
カリンの花色は淡い紅色です。

花がかすかに色づいて見える場合は、
違いが難しいかもしれませんが、
その場合は葉の形状や質感などで判別するとよいでしょう。

>>マルメロの育て方(庭植え)はこちらです
>>カリンの育て方(庭植え)はこちらです

カリンの育て方 庭植え|剪定での切り戻しがポイント

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カリン、いよいよ色づいてきました


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カリンの花も可憐


カリン(花梨)は中国原産で、バラ科の落葉高木です。
ぺルシャ原産のマルメロとよく似ていますが、
果皮の表面に毛が生えているのがマルメロで、
カリンは毛が生えていません。

カリンは、"お金はカリン(借りん)"に通じ、
表の庭に植えるとたいへん縁起が良いとされています。


カリン 庭植え育て方

栽培条件品種選び方

・栽培条件
冷涼な気候を好むため、
リンゴの栽培適地とほぼ重なります。
関東以北や、中部地方の高地などが栽培適地です。

暖かい地方では、生育が旺盛になるため、
生理落果が多くなってしまいます。

日当たり、風通し、水はけがよい場所を好みますが、
適度な湿気も必要です。

・品種選び
カリンには品種がなく、自分の花粉で結実するので、
1本植えれば収穫できます。


植え付け時期場所

・植え付け
カリンは12月、または3月に植えつけます。
接ぎ木部分がしっかりとした苗を選びます。

直径50cm、深さ50cmの穴を掘り、掘りあげた土の半量に、
腐葉土か、堆肥と油かすを混ぜて埋め戻します。

その上に何も混ぜていない土を埋め戻し、カリンを植えつけます。
植え付け後は水をたっぷりと与え、50~60cmの高さで切り戻します。

・植え付け場所
カリンは樹高が高く、10mになることもあります。
しかし、あまり広がらないため、
幅4m、奥行き2mほどのスペースがあれば、
植えることができます。


仕立て方剪定から収穫まで

・仕立て方
主枝を2~3本出した立木仕立てが一般的です。

カリンの枝は角度が狭く、裂けやすいため、
枝の角度が広い新梢を主枝候補として残し、
角度の狭いものはもとから切ってしまうのがコツです。

・剪定
剪定は12月~1月に行います。
新梢を切り詰め、強めに剪定します。

先端は切り詰めます。
新梢は、花芽の先に葉芽を10芽ほど残して切りつめます。
徒長気味の枝は、1/2ほどを切り返して、短果枝を多く作ります。

中・短果枝は先端に花芽がついているので、
そのままにしておきましょう。

樹の内部にも日が当たるように、
混んだ部分は元から間引きます。

・施肥
カリンは無肥料でも栽培できますが、
土がやせてきたと感じたら、
12月~1月頃に化成肥料や配合肥料を施してあげましょう。

摘蕾摘果
カリンは着果数が少ないので摘果の必要はありませんが、
奇形のものや、虫害にあったものは早めに取り除きましょう。

・袋かけ
6月下旬までに袋かけをするとよいです。
袋かけにより、シンクイムシの被害を減らすことができます。

・収穫
果実が緑色から黄色に変わり、
独特のよい香りがしてきたら収穫します。
収穫は、植え付けから4~5年目が目安です。


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カリン酒も美味、のどや風邪に効きます

>>カリンの苗を見てみる

カリンの育て方 鉢植え|初夏に針金をかけて栽培

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カリンのまだ青い実


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カリンのつぼみ

カリンは4季おりおりの姿が美しい果樹です。

カリンは生のままでは固くて食べられませんが、
カリン酒、ジャム、蜂蜜漬けにすると美味です。

カリンの実には、"カリンポリフェノール"という成分が含まれていて、
昔から咳止め、痰、のどの炎症を鎮める効果があるとされてきました。
のど飴にもカリンエキスが入っているものもあります。

また、淡紅色の花や黄色の実が美しいだけでなく、
果実からは、よい香りが立ち込めるので、
部屋に1本あると、とっても楽しめます。


[カリン 鉢植え育て方]

植え付け時期場所

植え付け管理
カリンの植え付けは、3月に行います。
赤玉土(小)5:腐葉土3:川砂1の割合で混ぜた用土か、
市販の培養土を用います。

斜めに植えつけ、鉢と同じ高さで切り戻します。


仕立て方剪定から収穫まで

・仕立て方
模様木風に仕立てるのが一般的です。
新梢がまだかたまらない6月~7月に、
立ち枝を広げるように針金をかけます。

針金をかけると生長が抑制されるため、
短果枝もよく出ます。

・剪定
1月~3月上旬に剪定を行います。
側枝を切り、長すぎる新梢は1/3くらいで切り詰め、
実をつける短果枝を多く出させます。
枝が混んでいる部分は、元から取り除きます。

・水やり
表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。

・施肥
12月に、固形の有機質肥料を3~4個施します。


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カリンはこのように生長する力がある


・収穫
果実が黄色く色づき、よい匂いがしてきたら収穫できます。
実が固いうえ、すっぱいので生食できませんので、
果実酒、砂糖漬け、ジャムにするとよいでしょう。

果実酒は、焼酎(ホワイトリカー)1.8Lに、
カリン1kg、氷砂糖350gで半年以上漬けます。
カリンを輪切りにして、ハチミツ漬けにしても良いでしょう。
咳や痰、のどの痛みに効きます。

>>カリンの苗を見てみる

カリン 種からの育て方

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カリンは、果実から採った種を育てることができます、
ただし、花が咲くまで8年くらいかかります(画像:季節の花300)


実が収穫できるまでは、10年以上かかると言われています。
発芽し育てば幸いという気持ちで試してみることをお勧めします。


[カリン 種からの育て方]


■種の採取

カリンの実から、スプーンなどを使って
種を傷つけないように、取り出します。

取り出した種は、果肉を取り除いて、水でよく洗います。
洗った後は、キッチンペーパーなどで軽く水分をふき取り、
種の表面を乾かしておきましょう。


■寒さに当てる

一定期間、種に寒さを体験させると、発芽させることができます。
これはカリンを含めた、バラ科の植物に多い性質です。

寒さを経験させる方法としては、2種類あります。

・冷蔵庫に入れる
タッパーやビニール袋など、ある程度密閉できる容器を準備します。
容器に、ココピートや土、水苔などを、湿らせて入れ、種を埋めます。

フタを閉め、4度を保てる場所(冷蔵庫など)に入れて春を待ちます。
寒さに当てるのは、だいたい1か月~2か月ほどです。

この方法をとることで、寒くない時期に種を手に入れた場合、
疑似的に冬を経験させることができます。

種は土の中と同じ環境に置く必要があるため、
種に光が当たらず、適度に湿り気を保てる状態を作るようにします。

・自然に任せる
鉢やポットに土を入れ、そこに種をまきます。
その状態で、冬の間戸外に置くと、自然に冬を経験することができます。

置いておくのは日向でも問題はありませんが、土が乾燥しやすいので、
土が乾いた時、水を与えて乾かないようにしましょう。
発芽までは湿り気が必要です。


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花が咲いたら、もうすぐです


■種まき

冷蔵していた種を、春になったら鉢にまいてみましょう。
時期は3月~4月頃で問題ありません。

カリンは暑さにあまり強くないので、
夏場は避けて種をまく方が無難です。

地植えで育てる場合、育てる場所に直接種をまくより、
ある程度まで育つまで、鉢植えで育てた方が管理が楽になります。

鉢は4号~5号でじゅうぶんです。
鉢の底には鉢底石を敷いて、水はけを良くしておきます。

市販されている種まき用土や草花用の培養土を使います。
1粒まいて絶対に発芽するとは限らないので、
1鉢に3粒~5粒くらい、種が重ならないようにまきましょう。

種が隠れるくらいに土をかぶせ、
土を湿らせるように水をたっぷりと与えておきます。
発芽するまでは、土があまり乾燥しないように注意します。


■育苗

環境によって発芽までの日数は変わります。
2週間~1か月で発芽する場合もあれば、
なかなか発芽しない場合もあります。

中には、1年か2年経って発芽したという例があります。
発芽するまでは、水分のみ与えるようにし肥料は与えません。

・間引き
複数の種が発芽した場合、途中で間引きを行います。
発芽してすぐに間引く必要はありません。

本葉が5枚以上くらいになったら、
育ちの良いものを残して、あとは間引きます。

間引いた分も、保険として別の鉢に植え替えておきます。

・肥料
1年目は、無理に追肥をする必要はありません。
2年目以降は、春と秋に追肥をしましょう。
生長速度などを見ながら追肥することで、バランスよく育ちます。


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良い香りの実ができますように


■鉢増し

1年育ててみて、鉢の底から根が見えてきた場合は、
12月~4月までの間に、一回りか二回り大きい鉢に植え替えます。

その時に使う用土は、市販されている培養土か、
赤玉土6と腐葉土4をよく混ぜたものが適しています。


■植え付け

丈が50cm以上に育ったら、定植しましょう。
11月~12月か、3月~4月が植え付けの適期です。

一般的に、地植えより鉢植えのほうが、結実までが早くなります。
植え付けた後の管理は、普通の苗木を植え付けた後の管理と同じです。

■参考
・マルメロとカリンの違いは?
・カリンの育て方 庭植え|剪定での切り戻しがポイント
・カリンの育て方 鉢植え|初夏に針金をかけて栽培
・カリンの食べ方は?

カリン 盆栽の育て方

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カリンは果樹として昔から人気のある木ですが、
盆栽でも楽しむことができます


小さな盆栽に、大きな実がついている姿も面白く、
カリンの樹皮もとても魅力的です。

年月が経つと、カリンの樹皮は鱗のようにはがれていくため、
独特の模様を出してくれるようになります。

また、春にはピンク色の花を咲かせるので、
1株で3度も見どころのある盆栽となります。

根張りもよく、寒さに強く丈夫で、盆栽初心者の方にもお勧めです。


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花も木肌も美しいです


■カリン 盆栽の育て方

・栽培環境
風通しがよく、日当たりの良い場所で育てるようにします。
カリンは、もともと乾燥には強くありません。

盆栽となると土の容量が極端に少ないため、
乾燥を早める西日には当てないようにします。

耐寒性は強いのですが、寒風には当てないように注意します。

・植え付け・植え替え
植え付け・植え替えの適期は、
2月中旬~3月上旬か、9月中旬~10月中旬頃です。

その他の盆栽と、基本の植え付け方は同じです。
植え付けに使う用土は、赤玉土の単用が基本ですが、
赤玉土6と砂2と腐葉土2を合わせたものでも大丈夫です。

カリンは実と樹皮を楽しむ盆栽です。
どのような樹形に仕立てるとしても、
樹皮が美しく見える側を正面にして植え付けます。

カリンは根の生育が旺盛なため、
小さな鉢に植えている場合は、毎年植え替えるようにします。

少し大きな鉢に植えていても、2年に1回は植え替えるようにします。
植え替え時の根の整理は、思い切って行っても問題ありません。

・水やり
水切れしないよう、土の表面が乾いていたら、十分に水を与えます。
特に、結実した後に水切れを起こすと、実が大きく育たなかったり、
途中で落ちることがあるので、注意しましょう。

・肥料
2月と9月に、有機質の固形肥料を与えます。
窒素・リン酸・カリのうち、
リン酸とカリが少し多い肥料が良いです。

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小品盆栽 ミニ盆栽 カリン C)いよじ園 楽天市場店
いよじ園さまには、素敵な盆栽が多くあります


・剪定
・植え替え時の剪定
基本の剪定は、植え替えと同じタイミングで行います。
カリンは短枝に花芽がつくため、短枝を中心に残すようにします。

すでに花芽が確認できる枝は残すようにし、
前年に伸びた枝を2節~3節残して切ります。

下の方の枝は、3節~4節と、少し長めに残しておくと、
樹形が整いやすくなります。

その他、混み合っている部分の不要な枝などは、
付け根から切って整理するようにします。

・6月の剪定
6月頃、春に伸び始めた枝の生長が止まったら、また剪定を行います。
この時は、伸びた枝の先端を少し切り詰めておくようにします。

カリンは、幹の途中から発生する枝や、徒長枝が出やすいので、
もし見つけたら根本から切っておくようにします。

放っておくと、養分をとられてしまうだけでなく、
樹形も崩れ、風通しや日当たりが悪くなることがあります。

・摘果
カリンは実も見どころですが、
盆栽の場合、株に対してとても大きな実がつくことになります。

そのため、結実したものをすべて大きくしてしまうと、
株が疲れて樹勢が弱ることがあります。

小さな盆栽であれば、1個~2個、
大きな盆栽でも、4個くらいを目安に実を残すようにします。

結実した後、残す実を選び、他はすべて摘み取ります。
また、1か所に複数の実がついている場合は、
1つだけ残して、あとは摘果しておくようにしましょう。

■参考
・マルメロとカリンの違いは?
・カリンの育て方 庭植え|剪定での切り戻しがポイント
・カリンの育て方 鉢植え|初夏に針金をかけて栽培
・カリンの食べ方は?
・カリン 種からの育て方

カリンの食べ方は?

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「カリン」というとどんなイメージがあるでしょうか?
「のど飴」や「シロップ漬け」を思い浮かべるかたもいますね。

カリンの旬の季節は10月~11月頃です
カリンの果実に含まれているアミグダバリンという成分が、
咳や痰、ぜんそくなどの、のどの炎症によく効きます。

また、インフルエンザの予防にも効果的だといわれています。


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■カリンの食べ方は?

1.カリンの選び方
カリンのおいしい食べ方の前に、
まずはおいしいカリンを選ぶ時のポイントをご紹介します。

・色はムラがなく全体的にきれいな明るい黄色になっているものがよい

・まだ完熟していない=黄色になっているものがない場合は、
表面がスベスベしていてツヤがあり傷がないものを選ぶ

・手に持ったときにずっしりと重みを感じるものがよい

・香りが強いもの、独特の甘い香りがするものを選ぶ

2.追熟のさせ方と保存方法
まだ、完熟していないものは追熟をさせます。
カリンは冷蔵庫に入れる必要はありません。

新聞紙などに包んで風通しのよい場所に置いておき、
キレイな黄色に染まり香りがしてくるまで待ちます。

3.カリンの食べ方
カリンは皮も実も非常に硬く渋みもあるため、
生のままで食べることはできません。

完熟させたら加熱します。
カリンの代表的な食べ方は以下の通りです。

・カリンジャム
ペクチンを多く含んでいますので、ジャムには最適です。
加熱することによりトロミがでてきますし、渋みも消えます。
色もきれいなオレンジ色になりますよ。

毎朝、カリンジャムを食べると、
風邪をひきにくくなりますのでお勧めです。

・カリン酒
香りがとてもよいので、
カリンの果実酒は昔からとても人気があります。
お湯割りや炭酸割り、オンザロックでおいしくいただけます。
私も作ってみましたが、最高に美味です。
>>カリン 果実酒の作り方

・カリンシロップ(ハチミツ漬け)
お子様がいるご家庭にお勧めなのが、このカリンシロップ。
カリンとハチミツだけで完成します。
保存もできますので急なのどの痛みや咳などの時に重宝します。

そのほか、お菓子にいれたり、砂糖漬け、ゼリー、
お料理のソースにするなどの食べ方もあります。

ぜひ挑戦してみて下さいね。

■参考
・マルメロとカリンの違いは?
・カリンの育て方 庭植え|剪定での切り戻しがポイント
・カリンの育て方 鉢植え|初夏に針金をかけて栽培

セイヨウナシの育て方 庭植え|摘果を2回に分けて栽培

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セイヨウナシ、木も美しい


セイヨウナシ(西洋梨)が日本に伝えられたのは、
意外と古く、明治初期だったといわれています。

しかし、日本の気候があまり適していなかったため定着しませんでした。
今でも主な産地は東北や信越地方などの寒冷地に限られています。

日本ナシは樹上で完熟させてから収穫しますが、
セイヨウナシは収穫後の追熟が必要です。
追熟は、冷蔵庫に入れることで中断することもできます。


[セイヨウナシ 庭植え育て方]

栽培条件品種選び方

・栽培条件
日射量が多く、雨の少ない冷涼な地域が適しています。
東北以北や、新潟県、長野県などの高冷地が適地です。
暖かい地方では、栽培は難しいでしょう。

・品種選び
日本ナシと同様に、自分の花粉では実をつけにくいので
、受粉樹として他の品種を混植する必要があります。
受粉樹は、幸水や豊水などの日本ナシでもかまいません。

スペースがあまり取れない場合は、矮性の台木苗もあります。
ラ・フランス、ル レクチエ、バートレットなどの品種があります。

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ラ・フランス、味に定評が


植え付け時期場所

・植え付け
セイヨウナシの植え付けは11月~12月が適期ですが、
雪が積もる地方や寒さが厳しい地方では、
2月~3月に行うとよいでしょう。

根を広げて植えつけます。
植えつけたら、
苗木は高さ45~60cmくらいの位置で、
強く切り詰めます。

・植え付け場所
日当たりがよく、よく肥えた、排水のよい土壌を好みます。
セイヨウナシは根を深く張るので、
肥えた土壌層が十分厚い場所に植えましょう。


仕立て方剪定から収穫まで

・仕立て方
棚仕立てが一般的です。
管理が楽な上、セイヨウナシは収穫期が台風の時期と重なるため、
果実や枝葉を台風から守りやすいからです。

また、セイヨウナシは日本ナシほど生育が旺盛ではないため、
立木仕立てにしても十分に管理できます。

・剪定
剪定は1月~2月に行います。

植え付けから1年目は、充実した枝を選んで1/3ほどに切り詰め、
他の枝は間引くか、軽い先刈りをします。

2年目、3年目の冬は、主枝の徒長枝は3/1ほどに切り詰め、
亜主枝の生長を心がけます。
亜主枝は、主枝の元の部分から30~40cm間隔で、
互い違いに伸びるようにつくります。

5~6年目になったら主幹を切り詰めて、
主枝が3~4本の開心形に整えます。

・施肥
9月下旬~10月上旬にお礼肥として即効性の肥料を、
11月~12月に元肥として遅効性の化成肥料を施します。

・受粉
セイヨウナシは自分の花粉では受粉しにくいので、
受粉樹を混植したり、人工授粉を行ったりします。
花粉は、セイヨウナシと日本ナシの組み合わせでもよいですし、
同じバラ科の果樹であるマルメロ、カリン、リンゴの花粉でも受粉はできます。

摘蕾摘果
果実を大きく育て、
また、翌年も結実させるために摘果を行います。
セイヨウナシの摘果は2回に分けて行います。

1回目は、花が散ってから約20日後、
1つの果実のまとまりに1果の割合で、
形が整っていて大きな果実を選んで残し、
それ以外を摘果します。

2回目は、落花後40~50日後頃に行います。
傷んだ実や小さい実、病虫害にあっている実を取り除き、
葉25~30枚に1果程度になるように摘果します。

・袋かけ
袋かけは、病虫害から果実を守るため、
2回目の摘果の後、6月上旬までに行います。


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バートレットの果実


・収穫
セイヨウナシは、まだ未熟なうちに果実を収穫し、追熟させます。
収穫が早すぎると追熟できないまま果実が傷んでしまいますし、
遅すぎると肉質が粗くなって味が落ちてしまいます。

品種ごとのおおよその収穫期の目安は、下記のとおりです。

・バートレット...満開後115日前後
・ラ・フランス...満開後165日前後
・ル レクチェ...満開後170日前後
・シルバーベル...満開後170日前後

>>セイヨウナシ(西洋梨)の苗を見てみる


ナシの育て方 庭植え|棚仕立てで収穫量を高める栽培

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ナシ畑


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ナシの花もきれい


ナシといえば、リンゴのような形のアジア系ナシと、
いわゆる洋ナシ型のセイヨウナシ、中国ナシに分類されます。

ここでは、以前から日本で栽培されてきた、
アジア系ナシの栽培方法についてご説明しています。

アジア系ナシはもともと日本の中部地方以南に自生していた、
ニホンヤマナシを改良したものです。

そのため、日本の多湿な気候に順応した果樹です。
日当たりが良く、適度に水分があれば、土質を選ばずに良く育ちます。


[ナシ 庭植え育て方]

栽培条件品種選び方

栽培条件
日当たりが良く、湿度があまり高くない場所で、
適度に保湿力のある土壌が栽培に向いています。

・品種選び
ナシは雨に強いとはいえ、梅雨で雨や曇天が続くと、
黒斑病の発生が起こってしまいます。
しかし、「豊水」や「幸水」などの赤ナシ系は、
多湿に強いため、家庭園芸向きです。

また、ナシは自家受粉せず、
多品種の花粉を受粉しなければなりません。

受粉樹を用意したり、多品種を混植しても良いですが、
ナシは接ぎ木が簡単なので、
1本の木に数品種の受粉樹を高接ぎしても良いでしょう。

人工受粉も、高接ぎの場合も、
日本ナシとセイヨウナシの組み合わせも可能です。


植え付け時期場所

・植え付け
3月頃に植えつけます。
直径50cm、深さ50cmの穴を掘り、
掘りあげた土の半分に腐葉土か、
堆肥を18L混ぜ込んで埋め戻します。

その上に、何も混ぜていない土を埋め戻し、
ナシの木の根をよく広げて浅植えにします。
このとき、太い根や切れた根は切っておきます。
植え付け後は70~80cmの高さに剪定し、支柱を立てます。

・植え付け場所
ナシは日陰に弱いため、日当たりの良い場所に植えつけます。
水はけの良い土壌を好みますが、
乾燥には弱いため、保湿力もある土壌が最適です。


仕立て方剪定から収穫まで

・仕立て方
最もお勧めなのは、「棚仕立て」です。
樹形がコンパクトなわりに、収量が多くなります。
また、剪定や摘蕾・摘果も棚仕立てなら楽です。

その他の仕立て方としては、
1本の主幹から真横に枝を誘引する「パレット仕立て」も、
壁面や塀に張り付くように仕立てるため場所をとらず、お勧めです。

また、主幹を2本つけた「U字形仕立て」や、
「立ち木仕立て」「扇状形仕立て」などもできます。

・剪定
冬の剪定は、樹が休眠している1月~2月に行います。
枝が込み合っているところは切り取り、
残した枝は形よく誘引します。

また、枝の先端は、花芽と葉芽のある芽の上で切ります。

切り取る枝は、下記のような枝です。
・古い枝
・真下を向いている枝
・まっすぐ上を向いている枝
・葉芽しかない枝
・平行して伸びている枝の一方
 (花芽の多くあるほうの枝を残します)

夏の剪定は、6月下旬頃に行います。
この時期になると枝が込み合って、
日当たりが悪くなるので、伸びた枝を整理します。
他の枝の邪魔をしているような実のない枝は、
もとから切り取ってしまいます。
その他の枝は、支柱などに誘引します。

・施肥
収穫後の10月と、12~1月に元肥として、
化成肥料か堆肥を施します。

・受粉
受粉樹が近くにあれば、虫によって受粉されますが、
確実に結実させるなら人工授粉をしましょう。
ナシの花は1つの花芽から7~8個の花をつけますが、
外側から3~4番目の花が最も大きな実になるので、
これらの花に受粉しましょう。


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人工授粉が効果的


摘蕾摘果
枝の先端で咲いている花は、人工授粉せずに芽かきします。
枝の先端で結実してしまうと、
果実の重みで枝が折れることがあるからです。

摘果は2回に分けて行います。

1回目の摘果は、開花後30~40日以内に行います。
1つの花のかたまりのうち、
最も大きく結実した果実を1つ残して摘果します。

1回目の摘果の10~20日後に、
果実の形や大きさ、病虫害の有無などを見て、
2~3個のうち1個を残して摘果します。

・袋かけ
袋かけをすると、甘さが落ちてしまうのですが、
袋かけをすることによって農薬を最小限に抑えて、
病虫害から果実を守ることが出来ます。
袋かけは、摘果が終わってから、
5月下旬~梅雨入りまでに行います。

開花中に薬剤を散布して、
赤星病や黒星病などの予防をする方法もありますが、
「菊水」「八幸」などの青ナシは袋をかけたほうが良いでしょう。
「幸水」「豊水」「新水」などの赤ナシは、
農薬をまいたなら袋かけをせず、
日に当てて甘味を増すようにしても良いでしょう。

・収穫
ナシは、苗を植えつけてから3年で収穫できるようになります。
枝の先端から順に熟すので、熟したものから順に収穫しましょう。

>>ナシの苗を見てみる

ナシの育て方 鉢植え|樹上で完熟させてから収穫!

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ナシ、日本ならではのみずみずしさ


日本ナシはその名のとおり日本が原産なので、
日本の気候にたいへん良く合っています。

熟すにつれて糖分が増えるので、
皮の色がよく出てから収穫するとよいでしょう。

もともと貯蔵が効かない幸水、新水、長十郎、愛甘水は、
気温の低い早朝に収穫すると新鮮でみずみずしく美味です。

新興は保存が効き、冷暗所で保存すればお正月までもちます。


[ナシ 鉢植え育て方]

植え付け時期場所

植え付け管理
6~8号鉢に植えつけます。
根を鉢の大きさに合うように、
太い根を剪定してから植えつけます。
細い根は残して、根が伸びる方向にあわせて広げます。

鉢の底に鉢底網を敷き、
鉢底石を入れてから用土を入れます。
用土は赤玉土(小)6:腐葉土3:川砂1、
または市販の培養土が良いでしょう。

植え付けたら、鉢の高さと同じくらいの高さで、
芽のすぐ上で剪定します。

肥料は、植え付けてから2~3週間後に、
固形の有機質肥料大粒を4~5個、
鉢の縁近くに等間隔に埋めます。

鉢は、日当たりの良い場所に置きます。

ナシは、自分の花粉では受粉しないので、
受粉樹を用意して人工授粉をする必要があります。
日本ナシに、セイヨウナシを受粉してもかまいません。
15℃以上の気温の日に、当日開花した花で人工授粉します。

摘果は、開花から2~3週間以内の5月中旬頃に行います。
全体で2~3果になるようにします。


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ナシの花も美しい


仕立て方剪定から収穫まで

・仕立て方
模様木風に仕立てるのが一般的な仕立て方です。
新梢の1/2程度で、枝の傾きと逆向きの芽のすぐ上で剪定します。
主枝と競合する枝は、付け根から切り落とします。
さらに下枝も切ります。

・剪定
新梢の中果枝や前年度から出た短果枝の頂芽が花芽になります。
また、わき芽にも花芽がつきます。
1月~2月頃、花芽のつかない長枝は、
1/3ほど切り詰め、短果枝を出させます。

・水やり
ナシは水切れに弱いので、午前中にたっぷり水やりをします。
真夏には、朝夕2回水やりをします。

・施肥
元肥のほかに、毎年春(3月)と秋(9月下旬)に、
固形の有機質肥料大粒を4~5個、鉢の縁近くに等間隔に埋めます。

・収穫
完熟させてから収穫します。
熟した果実は、下から持ち上げるようにすると簡単に果梗から外れます。
未熟な果実は、なかなか外れないので、収穫の目安にしてください。

>>ナシの苗を見てみる

ナシ かかりやすい病気は?

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ナシ、元気に育ってほしいですが


ナシは日本の気候に適しているため育てやすい果樹ですが、
品種によっては栽培が難しいものもあります。

豊水や幸水といった赤ナシが家庭菜園では、育てやすく人気です。


■ナシ かかりやすい病気は? 

比較的全国どこででも栽培されているナシですが、
病気に弱い作物ですので栽培するときには注意が必要です。

かかりやすい病気と対策を、
あらかじめ頭に入れておくと対応しやすいですね。

1.黒星病(クロホシビョウ)
果実に黒い星のようなスス状の胞子が見られ、見かけが悪くなります。
触ると手に黒く残ります。

黒星病も品種によってかかりやすさが異なりますが、
ほとんどの品種で発生します。
「幸水」がもっともかかりやすいといわれています。

◎発病しやすい条件
・花・葉そう基部の病斑が伝染源となる
・病原菌は、降雨によって十分な水分を得ると飛散しやすくなる
・開花から2週間以内に黒星病が発生するとその後多発の危険性がある
・5~6月に気温が低く、雨の多い年は多発しやすい

◎発病してしまった場合
一度発病すると回復しないために実を落としてしまうのが一般的。
しかし、果肉に影響はありませんので、
落とした実を食べても問題ありません。

◎予防策
・春先葉芽、花芽基部の病斑の摘除
・適切な管理
・通気性、排水をよくする
・落ち葉は集めて土中に埋めるなどこまめに処分する
・開花前後の薬剤防除

2.輪紋病(リンモンビョウ)
無袋栽培の赤ナシなどを中心に発生する病気で、
収穫後に追熟する西洋ナシでもっとも被害が大きい病気です。

出荷後にも発病してしまいます。
枝や幹にもイボを形成しながら発病するため、
「イボ皮病」とも呼ばれています。

感染してしまったら感染部分の生命力が弱くなり、
ひどくなると壊死してしまいます。

◎発病しやすい条件
・発病適温は27℃前後
・高温でやや乾燥気味
・かん水量が少なく、生育後期に肥切れをすると多発する

◎発病してしまった場合
枝や幹の場合、感染したものが次々と周りに感染させていくため、発見したらすぐに切り取り処分し

ます。果実に発生している場合、収穫時期まで判断できないため対処できません。

◎予防策
・病気耐性のあるものを選ぶ
・袋がけをする
・梅雨時の防除を徹底する


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木のようすを時々チェックします


3.ナシ 黒斑病
「二十世紀」や「南水」で発病し、それ以外の品種では発病しません。
これまで「二十世紀」が黒斑病に対してもっとも弱かったのですが、
改良に成功し現在の「ゴールド二十世紀」は、黒斑病にかかりにくくなっています。

◎発病しやすい条件
・4~5月は平均気温18℃以上で、一日2~3mm程度の少雨条件が続いた場合
・6~7月は高温多湿が続いた場合
・冷夏長雨の年
・チッ素過多になっている場合

◎対策
病原菌である越冬伝染源を除去することが大切です。越冬伝染源として、
・側枝などに形成されて枝病斑
・短果枝の腐れ芽
・地表面の罹病落葉
などがあります。

果実に袋掛けをし、病原菌から守りましょう。
また、薬剤防除をする場合は、
10日間隔でのローテーション散布が効果的です。

4.胴枯病(ドウガレビョウ)
生態や防除法についてはまだ不明な点が多い病気です。
幹や枝の傷口から感染します。生育状態のよい健全な樹には発生しません。
傷口からのみ発感染するため剪定の時期などに多く発生します。
最悪の場合は樹全体が枯死してしまいます。

・二十世紀
・新水
・幸水
・豊水

■参考
・ナシの育て方 庭植え|棚仕立てで収穫量を高める栽培
・ナシの育て方 鉢植え|樹上で完熟させてから収穫!
・セイヨウナシの育て方 庭植え|摘果を2回に分けて栽培
・サルナシの育て方 庭植え|キウイフルーツに似て栽培しやすい
・サルナシの育て方 庭植え|キウイフルーツに似て栽培しやすい

ナシの剪定方法

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ナシを家庭で栽培したいですね



■剪定とは

そもそも剪定は、どうして必要なのでしょうか?

ナシなど、大木に育つ樹は、
剪定をせずに放任して栽培すると樹が大きくなりすぎ、
管理や収穫に手間がかかります。

剪定することにより、樹高を抑え、
場合によっては枝を誘引して、
管理しやすいように仕立てます。

また、不必要な枝を切ることにより、
日当たりと風通しがよくなり、樹が健康になり、
病害虫の被害を受けにくくなります。

さらに、古い枝を新しい枝に更新することにより、
花芽がつきやすくなり、収量が上がります。


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鳴門 梨畑、梨畑をみると誘引や剪定がわかります


■ナシの剪定の方法

ナシの剪定は、
落葉後~翌年の芽が芽吹くまでの期間に行います。

まず、根元から生えてくる台木(ひこばい)を、
地際から切り取ります。
ひこばいにはトゲが生えているので注意します。

次に、上向きの枝や重なった枝、太目の枝を、
根元から切り落とします。

ナシは、1年枝の先端~数芽と、
2年枝・3年枝の腋芽に花芽がつく性質があります。

そのため、翌年以降の花芽確保のため、
1年枝は枝の途中で切り返し剪定をし、
そこから伸びた枝を翌年の1年枝とします。


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花も楽しめます


■主枝にコブがある場合

過去に切り落とした側枝の痕から何度も発芽し、
その都度切り落としていると、
痕がコブ状になることがあります。

コブ状になると硬質化するため、
養分の通過が悪くなり、樹の生長が阻害されます。 

コブをきれいに切り落とせば解消できるのですが、
コブは硬質化している上、
主枝に接する部分は大きく広がっているので、
ノコギリで切り落とすのはなかなか苦労します。

剪定する際、枝の付け根の部分を残さないように切り落とすと、
コブの予防になります。


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ナシの赤ちゃん


■剪定後の処理

剪定後は、太い枝の切り口に、
水分の蒸発や病原菌の侵入を防ぐため、保護剤を塗りましょう。

本来は切る都度保護剤を塗布するのが一番よいのですが、
作業効率が悪くなります。

できれば剪定当日に塗布したいのですが、
ナシの樹が複数あるなど、当日の塗布が難しい場合は、
翌日以降でもかまわないので、
遅くとも雨が降る前に保護剤を塗りましょう。

ナシの場合、保護剤の最大の目的は胴枯病の予防ですが、
胴枯病は雨により、傷口から感染するためです。

保護剤は、切断面に満遍なく全体を覆うように塗りましょう。

■参考
・ナシの育て方 庭植え|棚仕立てで収穫量を高める栽培
・ナシの育て方 鉢植え|樹上で完熟させてから収穫!
・セイヨウナシの育て方 庭植え|摘果を2回に分けて栽培
・サルナシの育て方 庭植え|キウイフルーツに似て栽培しやすい
・サルナシの育て方 庭植え|キウイフルーツに似て栽培しやすい

ザクロの育て方 庭植え|剪定をしっかりするのが栽培のコツ

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ザクロ、果樹としても美味


ザクロ(石榴)は、光沢のある葉や赤い花が美しいため、
庭木として人気が高く栽培しやすい果樹です。
また、挿し木などで簡単に増やすことができ、
よく実もつくため、家庭栽培向きです。

反面、樹勢が強いため、枝が伸びすぎないように,
剪定をしっかり行うことが、管理のポイントとなります。

ザクロの果実は、生食のほかに、
果実酒やジャムなどに加工して利用されます。


[ザクロ 庭植え育て方]

栽培条件品種選び方

・栽培条件
ザクロは適応力が強く、暑さ寒さや乾燥に強く、
土質もあまり選ばないため、日当たりさえ良ければ、
北海道南部以南なら日本全国で栽培できます。

・品種選び
ザクロには、花の鑑賞用に栽培される花ザクロと、
果樹として栽培される実ザクロがあります。

実ザクロは在来種と欧米の系統に分けられ、
在来種は熟すると裂果して赤色の種子が現れますが、
欧米の系統は裂果しないのが特徴です。

家庭栽培に適した品種には、
「大実ザクロ」「大紅ザクロ」「水晶ザクロ」、
などがあります。

ザクロは自分の花粉で受粉するので、
1本植えるだけで実をつけます。
植えつけてから、5~6年で収穫できるようになります。


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ザクロの花姿も可憐


植え付け時期場所

・植え付け
ザクロの植え付けは、樹が休眠する12月~3月に行います。

直径50cm、深さ50cmの穴を掘り、
掘り上げた土の半量に、
腐葉土または堆肥と油かすを混ぜて埋め戻します。
さらにその上に、何も混ぜていない土を、
埋め戻してから植えつけます。

植えつけたら水をたっぷりと与えますが、
その後は特に水やりは必要ありません。

株元から伸びる枝は、主幹となる1本を残して切り、
主枝も高さ50~60cmで切り詰めます。
太い枝や小枝なども切り詰めます。

植え付け場所
ザクロは日当たりさえ良ければ、
土質などは特に選びませんが、
できれば排水の良い土に植えつけてあげましょう。


仕立て方剪定から収穫まで

・仕立て方
幹の高さを決めたら、そこから周囲に広げるように、
2~3本の主枝を伸ばす仕立て方が一般的です。

・剪定
ザクロの剪定は、12月~2月に行います。

新梢は1/2くらいに切り詰めます。
徒長枝は切り詰め、
株元から伸びる枝(ひこばえ)は元から切ります。
他の枝と重なる枝や、内側に向かって伸びる枝も切ります。

・施肥
収穫後の9月中旬~10月上旬に、
お礼肥えとして配合肥料を施します。
ザクロは肥料をよく吸収しますが、
与えすぎると枝ばかりが伸びてしまうので注意します。

・受粉
ザクロは自分の花粉でよく受粉しますが、
花は雨に弱いため、開花期が梅雨と重なると、
受粉がうまくいかないことがあります。
筆先などで花の中をなでて、
人工授粉をしてあげると、よく結実します。

摘蕾摘果
1箇所に複数個の実を結んだ場合、
良い実を選んで1果に摘果します。

・袋かけ
ザクロの実は熟してくると果実が裂けますが、
その部分から雨水がしみこむと果実が腐ることがあります。

雨がしみ込むのを防ぐために透明なポリ袋をかけて、
果実が雨に当たらないようにして完熟させると良いでしょう。
観賞する場合は、袋をかけた状態なら1月頃まで楽しめます。

・収穫
9月下旬頃、果皮が黄赤色に変わり、
果実が裂けて種皮がのぞくようになったら、
収穫の適期です。

>>ザクロの苗を見てみる

ザクロの育て方 鉢植え|一才物なら栽培と収穫が楽!

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ザクロの花や実の色が変わっていくのもきれい


ザクロは花や葉が独特の美しさで、
とても栽培しやすいので、人気があります。

また、数年前には、ザクロの果汁に、
女性ホルモンのエストロゲンに似た成分が含まれると、
大きなブームになりました。

一才ザクロなら、早く収穫できるようになります。
(一才物とは、1年以内に開花、収穫できるように改良した品種のことです)


[ザクロ 鉢植え育て方]

植え付け時期場所

植え付け管理
ザクロの植え付け時期は、芽吹く前の3月が最適です。
水はけの良い土を用い、古い土を落としてから植えつけます。
用土は、赤玉土(小)6:腐葉土3:川砂1の割合で混ぜた土か、
市販の培養土が良いでしょう。

株元から伸びる枝や細かい枝を切り、
主枝も鉢と同じ高さで切り戻します。

植え替えは毎年行います。
ザクロの根は直根と太根が多く、細根が少ないので、
根を傷つけないように気をつけます。


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ザクロ、結実


仕立て方剪定から収穫まで

・仕立て方
模様木風仕立てが一般的ですが、
樹形づくりに必要な枝を残すように剪定すれば、
盆栽のように仕立てることもできます。

・剪定
ザクロの剪定は2月中旬~3月に行います。
新梢の先端を切り詰め、混んだ部分は基から取り除きます。
株元から伸びる細い枝(ひこばえ)も、基から取り除きます。

・水やり
土の表面が乾いたら、たっぷりと水を与えます。

・施肥
12月に、固形の有機質肥料を3~4個施します。

・収穫
短枝に花芽ができ、翌年に芽を伸ばして開花します。
花は雨に弱いため、雨にあてないように開花期は軒下で管理します。

果実が多いと1年おきの結実になるので、
実が小さいうちに10号鉢で3~5果を目安に摘果します。

>>ザクロの苗を見てみる

イチジクの育て方 庭植え|オイリング作業で収穫を早めて栽培

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イチジク、シンボルツリーとしても人気


イチジクは、花を咲かせずに実をつけるとされ、
「無花果」という漢字を当てられていますが、
実際には目立たないですが花を咲かせています。

日本には江戸時代初期に伝わりました。
挿し木で簡単に増やせ、栽培に手間がかからず、
実つきもよいことから、広く植えられるようになりました。

イチジクの実には、ビタミンだけでなく、
消化を促進する酵素が含まれていて、健康に良いとされています。
生食や干果、甘露煮などで食されますが、
酵素をそのまま取り入れたいときは生食しましょう。


[イチジク 庭植え育て方]

栽培条件品種選び方

・栽培条件
イチジクは寒さに強いですが、
冬の最低気温が-9℃以上は必要です。
関東以南の太平洋側が、栽培に適しています。

・品種選び
イチジクの品種は、下記の3種類があります。

 夏果専用種...6月下旬~7月下旬に成熟
 秋果専用種...8月下旬~10月下旬に成熟
 夏秋兼用種...栽培の仕方で夏と秋どちらにも成熟

夏果は成熟が梅雨の時期と重なるため、果実が腐りやすいです。
家庭での栽培は、秋果専用種か夏秋兼用種を選ぶと良いでしょう。


植え付け時期場所

・植え付け
イチジクの植え付け時期は12月~3月が一般的ですが、
寒冷地では3月中旬~下旬が良いでしょう。

太い根や、折れた根を切り、根を良く広げて植えつけます。
支柱を立て、50~60cmの高さに剪定します。
このとき、芽と芽の中間できるようにします。

植え付け場所
排水性と保水性がともによい、肥沃な土地を好みます。
日当たりが良く、風当たりの少ない場所が最適です。
丈夫なので、極端に乾燥する場所でなければよく育ちます。
雨が降った後に水溜りができるような場所は避けましょう。


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家庭栽培のイチジクは、甘みが違う


仕立て方剪定から収穫まで

・仕立て方
イチジクは樹勢が強いため、どのような仕立て方をしても、
ほぼ花芽がつくので、自由に樹形をつくることができます。
なかでは、「一文字仕立て」と「ゴブレット仕立て」が一般的です。

一文字仕立ては、
地面に対して平行になるような2本の主枝を誘引し、
その主枝から結果枝を立てます。

奥行きは出さずに平面になるように仕立てるので、
スペースがない庭に最適です。
主枝は地面から40~50cmの高さにし、
結果枝の先もせいぜい2m程度なので、収穫も楽です。

ゴブレット仕立ては、
名前のとおり杯の形をした樹形で、
主枝を作らずに枝を杯状に仕立てます。
枝の内部にまでよく日が当たるのがメリットです。

・剪定
イチジクの選定は1月~2月に行います。
前年に伸びた枝は、2~3芽残して切ります。
また、込みあった部分の枝は、
株の内側に向かって伸びる枝を切って整理します。

4月~5月になったら、枝が込み合っているところを剪定し、
日当たりと風通しが良くなるようにします。

・施肥
イチジクは樹勢が強く、ぐんぐん育ちますので、
肥沃な土地を好みます。
植え付け時と収穫後には、
有機質肥料を株の周囲の土に混ぜ込んでやりましょう。

摘蕾摘果
毎年果実を楽しむために、
1枝に3~5果を目安に摘果をします。
発育の悪い小さな実、形の悪い実、
病気や害虫の被害にあった実などを中心に取ります。

・収穫
実の先端が割れると、熟したサインです。
イチジクは追熟するより、
木で十分に熟させた方が格段においしくなります。

実を早く熟させたいときには、「オイリング」という作業で、
1週間ほど早く収穫できるようになります。
実の先端が赤くなってきたら、
サラダ油などの植物油をストローを使って1~2滴挿します。

イチジクの果実からは乳白色の汁が出ますが、
この汁にはたんぱく質を分解する酵素が含まれているので、
手がかゆくなることがあります。
収穫時にはゴム手袋などをするとよいでしょう。

>>イチジクの苗を見てみる


イチジクの育て方 鉢植え|冬でも屋外で栽培、摘果は早めに

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イチジク、無花果と書くが小さい花が咲く


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無花果と生ハム、ドレッシングなどで食べると美味


イチジクは和名を「無花果」と書くように、
花がほとんど目立たないため、突然実が大きくなるように見えます。

無花果は聖書にも登場するほど古くから、
人々に愛され食べられていた果物です。

木で十分に熟した果実は甘くておいしいのですが、
青いうちにとって追熟してもおいしくありません。

実を早く熟させるには、実の先端が赤くなってきたら、
植物油をストローなどで先端から1~2滴挿す、
「オイリング」を行うと、1週間ほど早く収穫できます。


[イチジク 鉢植え育て方]

植え付け時期場所

・植え付けと管理
イチジクの植え付けは、3月に行います。
6~8号鉢の底に鉢底網を敷き、
赤玉大粒または鉢底石を入れてから、植えつけます。
用土は赤玉土(小)6:腐葉土3:川砂1の割合が良いでしょう。

20~30cmのところで切り戻し、支柱を立てます。

元肥は、固形の有機質肥料の大粒を3~4粒、
鉢の縁のあたりに等間隔になるように軽く埋めます。

日当たりの良い場所に置き、冬も軒下に移動し、
室内には取り込みません。

樹勢が強いので、1~2年に1度は植え替えます。


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仕立て方剪定から収穫まで

・仕立て方
植え付けから2年目から収穫できるようになります。
結果枝は3~6本にします。
1枝に1~2果になるよう、できるだけ早めに摘果をします。

・剪定
イチジクの剪定は1月~2月に行います。
主枝を3本つくり、結果枝が3~6本になるようにします。

新梢は2~3芽を残して、芽と芽の中間で切ります。
込みあった枝や、実をつけた古い枝は元から切り落とします。

・水やり
土の表面が乾いたら、水をたっぷり与えます。
特に夏は、水切れを起こさないようにたっぷり与えてください。
水切れを起こすと、裂果してしまいます。

・施肥
元肥のほかに、3月に玉肥を3~4個、鉢縁に埋めます。

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クリの育て方 庭植え|冷蔵庫で保存して甘味アップ!

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クリ、収穫間近


クリ(栗)は、日本人に親しまれている果実です。
縄文時代から栽培されているといわれています。

中国グリ、日本グリ、ヨーロッパグリ、アメリカグリの、
4種類が代表的な品種です。
日本グリは料理や菓子の材料として広く利用されています。

中国グリは日本グリと比べて小さいですが、渋皮が剥けやすく、
甘味が強く、焼き栗(天津甘栗)として輸入されています。


[クリ 庭植え育て方]

栽培条件品種選び方

・栽培条件
全国各地で栽培できます。
有機質の多い肥沃な酸性土で、適度な湿度を持つ土を好みます。

寒さに強く、管理もしやすいのですが、果樹の中で最も日陰に弱く、
枝先まで日が当たらないと実がつかないこともあります。

・品種選び
クリの多くの品種は自家受粉しないので、
花の時期が合う多品種を混植や高接ぎしておくと、実が良くつきます。

相性は特になく、品種が異なっていれば大丈夫です。
2種類が近くに植えられていれば、
特に人工授粉の必要もなく、虫媒や風媒に任せていいでしょう。

日本で市販されている苗のほとんどが日本グリですが、
中国グリと交雑させた「利平」などの品種もあります。

イガにトゲのない品種もあり、
実がとりやすいので家庭果樹向きです。


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クリの花


植え付け時期場所

・植え付け
クリの植え付けは、12月~3月に行います。
凍害を予防するために、40~50cmの高さで高接ぎされているので、
その部分より30cmほど上で剪定します。

太い根や折れた根を切り、根を良く広げて植えつけ、支柱を立てて支えます。
植え付けから3~4年で収穫できるようになります。

・植え付け場所
クリは日陰に弱いため、日当たりの良い場所に植えることが、
結実をよくするための最大のポイントです。
排水と保水の良い、有機質が多い肥沃な土壌が適しています。


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栗ごはん、美味!


仕立て方剪定から収穫まで

・仕立て方
主幹形が一般的です。
5~6年目くらいまで、毎年冬に新梢の3/1ほどを切り詰めます。

数年たって樹高が4mほどになると、
樹の内部が日陰になって、実がつかなくなります。
そうなったら、主幹の下の主枝2~3本だけを残して、
主枝のすぐ上で芯抜きをして、樹高を低く維持します。

・剪定
剪定は12月中旬~1月に行います。
日当たりが良くなるように枝を間引いたり、
枝を短く切る程度でよいでしょう。
具体的には、新梢は1/3ほど切り詰め、
まっすぐに伸びる枝、内側に向かって伸びる枝、
混んだ部分を剪定します。

切り口が大きい場合には、
癒合剤や保護用ボンドを塗って、枯れ込みを防ぎましょう。

・施肥
土が肥えていて、排水も保湿性もよい場所であれば、
特に施肥の必要はありません。
あえて施すなら、収穫後の10月下旬~11月上旬に、
お礼肥として混合肥料を施します。

・収穫
イガが緑色から褐色に変わってかたくなり、
イガの上部が裂けて果実が見えるようになり、
やがて自然に落果します。
そうしたら、拾って収穫しましょう。

イガは濡れた新聞紙で半日ほど包んでおくと、
軟らかくなって、軽く踏むだけで簡単に外れるようになります。

すぐに食べずに冷蔵庫で2週間ほど貯蔵すると、
果実内のデンプンが糖分に変わって甘みが増します。

>>クリの苗を見てみる

クリの育て方 鉢植え|日当たりの良い場所で栽培を

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クリ、まだ若いイガ


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クリ、いよいよ食べ時


クリ(栗)は縄文時代から栽培されていて、
さらに日本全国で栽培できることもあって、
日本人にはとてもなじみ深い果物です。

クリは非常に日当たりと肥沃な土壌を好むので、
日が当たらなかったり、水不足、肥料切れなどを起こすと、
生理落果が起こるので、注意しましょう。


[クリ 鉢植え育て方]

植え付け時期場所

植え付け管理
クリの植え付けは、3月に行います。
自分の花粉では受粉しないため、
2品種以上を植えるようにします。

6~8号鉢に、水はけのよい土で植えつけ、
50cmくらいで切り戻します。

土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをして、水切れに注意します。
日当たりの良い場所で管理し、冬は軒下へ移します。

2~3年ごとに植え替えをします。


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クリの甘露煮


仕立て方剪定から収穫まで

・仕立て方
模様木風に仕立てます。

・剪定
クリの剪定は1月~2月に行います。
新梢は1/2ほどに切り詰めます。
強く伸びそうな枝や、上に向かって伸びる枝は、
元から切り落とします。
また、混み合っている部分も切ります。

3~4年たったら、主幹を小さめに押さえます。

・施肥
12月に、固形の有機質肥料を3~4個、
鉢の縁に埋めてあげます。

摘蕾摘果
最終的に1枝に1果となるように、
摘果しましょう。

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クルミの育て方 庭植え|実がついたら剪定方法を変えて

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クルミの実


クルミ(胡桃)は、冷涼で雨の少ない気候を好み、
日本の夏の高温多湿は苦手です。

日当たりをたいへん好みますが、
真夏の強い日差しや高温には弱いので、
日よけの工夫をして防いであげましょう。

植え付けから5~6年で実をつけます。


[クルミ 庭植え育て方]

栽培条件品種選び方

・栽培条件
東北地方以南の、霜害、凍害がなく、
夏に冷涼で雨の少ない地域が栽培に適しているため、
主に東北地方や長野県で栽培されています。
耐寒性が強く、-25℃までは耐えられます。

・品種選び
クルミの花は気温に応じて開花しますが、
雄花と雌花の開く温度が違う品種も多いため、
2品種以上を混植するとよいでしょう。

家庭栽培では、「姫グルミ」「鬼グルミ」「信濃グルミ」、
などが適しています。
姫グルミや鬼グルミは雌花より先に雄花が咲くので、
受粉樹として雌花が先に咲く「南安」「豊園」を、
混植するとよい結果が得られるでしょう。


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クルミの外皮と中身


植え付け時期場所

・植え付け
接ぎ口がしっかりしている苗を選び、
12月~3月に植えつけます。

あらかじめ、土壌改良をしておきます。
直径50cm、深さ50cmの穴を掘り、
掘り上げた土の半量に腐葉土、油かすを混ぜて埋め戻し、
その上に何も混ぜていない土を埋め戻しておきます。

植え付け時には、太い根や折れた根を切り、
根をよく広げて植えつけます。
70~80cmの高さで剪定し、
支柱を立てて支えます。

植え付け直後にはたっぷりと水を与えますが、
その後は特に水やりの必要はありません。

・植え付け場所
日当たりがよく、西日の当たらない場所を選びます。
あまり土壌の質は選びませんが、根を深くまで伸ばすため、
通気性と水はけのよい場所が最適です。


仕立て方剪定から収穫まで

・仕立て方
主枝が2~3本の「変則主幹形」に仕立てます。
樹高が高くなるため、適当な高さで芯抜きをして、
低樹高に仕立てると収穫が楽です。

・剪定
クルミの剪定は、12月中旬~1月に行います。
植え付けから5年目までは、新梢の先端を1/4ほど切り詰め、
主枝と競合しそうな強い枝を間引く程度の剪定を行います。

クルミの花芽は、充実した新梢の先端につきます。
そのため6年目以降、実がつくようになったら、
枝の先端部は切り詰めないようにし、
不要な枝や実のつかない枝を間引くようにします。

・施肥
収穫後の9月下旬~10月上旬にお礼肥として混合肥料を与え、
12月にも元肥を与えます。


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クルミのケーキ


・収穫
クルミは果実が熟すと自然に落ちてくるので、
拾い集めて収穫して水洗いします。
乾燥させてから外皮をとるか、水に数日つけて中の核を取り出して、
中身を食べます。

>>クルミの苗を各種見てみる

クルミの育て方 鉢植え|雨を除け寒さにあてるのが栽培のコツ

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クルミ、もうすぐ食べごろ


クルミは日本でも自生していて、
古くから馴染みのあるナッツの一つです。
紀元前7000年前から人類が食用としていたとも言われ、
日本では縄文時代から食べられていたようです。

「姫グルミ」「鬼グルミ」「信濃グルミ」、
などが育てやすいです。
クルミは雄花と雌花の咲く時期がずれているため、
「豊笑」「清香」などを受粉樹とするとよいでしょう。

1鉢に2~3果が、収穫の目安です。


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クルミの苗


[クルミ 鉢植え育て方]

植え付け時期場所

植え付け管理
クルミは根がよく張るので、大き目の深鉢に植えつけます。
夏に涼しく、雨が少ない場所が栽培に向くので、
水はけのよい土で植え付けます。
赤玉土(小)6:腐葉土3:川砂1の割合で、
混合した用土がよいでしょう。

植え付けたら、鉢と同じ高さで剪定し、
雨の当たらない場所で栽培します。

冬は霜に当たらないように、
日当たりの良い軒下に置きます。
クルミは7℃以下の低温に、
1500時間以上あわないと
生長が鈍るので冬でも室内には入れません。

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クルミでパン作り


仕立て方剪定から収穫まで

・仕立て方
主幹仕立てが一般的です。

・剪定
クルミの剪定は12月中旬~1月に行い、
新しく伸びた部分を1/2ほど切り詰めます。
強く伸びそうな枝や、混んだ部分は元から切り落とします。

株の大きさは、最終的に鉢の高さの3倍程度とします。

・水やり
乾燥を好むので、水やりは回数を控えめにしますが、
夏や冬の乾燥時には水切れを起こさないように注意しましょう。

・施肥
12月に、固形の有機質肥料を3~4個、
鉢の縁に埋めてあげます。

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